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2016年05月16日 11時00分 UPDATE

スタンプクリエイターズ・ファイル:おだやかな表情で(なぜか)哲学を説く「こむぎこをこねたもの」

まるっとやわらかそうなキュートな見た目で仏教用語を使いこなす「こむぎこをこねたもの」。「しゅぎょうがたりませぬ…」はい……。

[山崎春奈,ITmedia]
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クリエイターファイル vol.38

クリエイター:Jecy

Wehサイト:烏凪

Twitter:@Jecy_Losika

 「こむぎこをこねたもの」自体は2009年頃に生まれました。目が点で、口が笑っている顔のキャラクターを作りたいと言う考えがまずあり、ちょうどその頃「こむぎこをこねたもの」というフレーズが頭の中を巡っていたため、その2つを合わせる形でキャラクターができました。

 最初に「こねたもの」が作られるまでを描いた絵本を制作したのですが、その中に「まるで ぼさつの ようだ!」という文言を入れたことに端を発し、世界観を広げるにあたって仏教の哲学に基づいた発言をするようになりました。元々哲学に興味があり、その世界観を絵やキャラクターで表現できないかと思っていたのもきっかけの1つです。思いつきに思いつきを重ねて今のキャラクターに近付いていきました。

 さまざまなコンテンツを作っているうちに、いつかLINEスタンプも、という思いを抱き、クリエイターズスタンプが始まった時に「やるしかない!」と制作に取り掛かりましたした。

 スタンプを制作するにあたっては、「こねたものを知っている方にも知らない方にも楽しんでいただけるもの」を念頭に置きながら、今までに描いた定番のネタを入れつつも、会話の中でよく使う内容を独特の言い回しやシュールな雰囲気で伝えられる構成を目指しました。菩薩が宿っており仏教の哲学に即した言い回しをする、表情は変わらないが形を自在に変える――など、セリフやイラストの表現に「こねたものならでは」の独自性が出るよう心がけています。

 また、相手に語りかける意味合いの強いスタンプは、受信した側が自分に向かって話しかけているように見えるように、正面か右側を向いているように描くなど、「相手にどう見えるか」を意識しました。会話の前後の文脈が想像しやすいものをメインに、使いどころが定まっていないスタンプもあえて入れています。

 スタンプのアイデアを出すことについてはあまり特別なことはしておらず、ただひたすらに思いついたものを紙に描き、その中から面白そうなもの、使いやすそうなものを選んでいます。続編を出すにあたっては、LINEを使っていて「こんなスタンプがあったらいいな」と思ったことは覚えておくようにしました。

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 「ぎゃてい ぎゃてい はらぎゃてい はらそうぎゃてい ぼじそわか」というスタンプは、般若心経の最後の部分です。ものすごく簡単に訳すと「がんばれ!」や「Good Luck!」という意味合いなので、相手を応援し励ます時などにご活用ください。いきなり呪文めいたことを唱えて話をごまかす時にも使えるかも?

 リリース後はとても大きな反響をいただき、続編もたくさんの方に喜んでいただけて大変ありがたく思っております。実際に使われている場面を見ると、自分の意図した以上にいろいろな使い方があることに気付きました。

 自分のキャラクターを会話の中に添えられることや、またそれが様々な方の会話のサポートとなることに、スタンプ制作の魅力を強く感じています。こねたものたちが、楽しく和やかな雰囲気づくりの助けとなりましたら「このうえなきよろこび…」です。

 新シリーズの「ローシカ」では表情の変化する人間キャラクターのイラストや一部外国語(ロシア語)の表現に挑戦し、新キャラクターを迎えてより自由な内容になった「こむぎこをこねたもの その3」もリリースできたため、現状はおおむね満足しています。

 とはいえ、これらはまずキャラクターありきで作っているので、テーマやセリフが先にあってそれにイラストをつけるなど、違った切り口でアイデアがまとまりそうなものがあれば作ってみたいです。

お気に入りはコレ!

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  第1弾の中では「しゅぎょうがたりませぬ…」のスタンプがお気に入りです。こねたものが棒でのばされているイラストがセリフとかっちりとはまったような感覚があり、思いついた時にとても爽快だったのを覚えています。

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