2015 International CESでは、日本企業のブース参加も少なからずある。その1つがメガネの「JINS」ブランドを展開するジェイアイエヌだ。2014年5月に発表したセンシング・アイウェア「JINS MEME」を訴求するためにInternational CESに初参加した同社の開発担当者であるR&D室リーダーの一戸晋氏に、初めて参加したCESで、JINS MEMEが世界中から来た来場者にどのように評価されているのかを聞いてみた。
──ジェイアイエヌとして初めてのCES出展とのことですが、まず、CESに参加しようと思った理由は?
一戸氏 2013年5月に日本でJINS MEMEを発表しましたが、やはり、米国はウェアラブルデバイスの本場であり、世界でも重要な市場と考えています。その米国の関係者やユーザーの皆さんにJINS MEMEを直接見てもらいたいというのがCESに参加した大きな理由です。
──来場してJINS MEMEを経験した米国関係者の反応は?
一戸氏 来場者の皆さんは、かなり興味を持っていただいているようです。一番大きなポイントが、これまで登場しているメガネ型ウェアラブルデバイスで重要な要素となっているカメラとヘッドマウントディスプレイをJINS MEMEは用意していないことでした。
JINS MEMEは、普通のメガネと同じように毎日なんの気兼ねもなくかけることができます。来場した皆さんからは、これが一番普通に使えるデバイスだ、と評価してもらいました。それにくわえて、目の動きをとらえることができることに興味を持つ関係者が多いです。
──米国のユーザーも、自分の活動量を記録するためのデバイスとしてメガネタイプも考えているということでしょうか。
一戸氏 自分の目の動きが取れる、自分の体の動きが取れる、ということも重要ですが、それ以上に、とにかく普通にかけることができることに、最も強く興味を示します。
──CESでJINS MEMEを紹介するということは、北米での展開を考えているということでしょうか。
一戸氏 2015年の春にサンフランシスコに米国一号店をオープンします。また、すでに中国では店舗を展開しています。日本だけでなく、世界にJINSという日本のメガネブランドを知ってもらう1つのきっかけになればと考えています。
──2014年5月にJINS MEMEを発表してから2015 CESの出店までにアップデートしているところは?
:一戸氏 デバイスとしてのアップデートで、一番大きいのはメガネとしてのかけ心地です。より軽く、よりフィットするようにしています。フィットするということは、センサーの測定精度が上がることにつながります。そうなると、だれがかけても、細かい精度で眼電位を検出できて、アイトラッキングの精度も上がることになります。
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