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» 2012年04月27日 21時57分 UPDATE

エネルギー管理:ビルの節電対策を夏までに、BEMSアグリゲータの21社が5月から始動

総額300億円の補助金を活用したビルの節電対策が本格的に始まろうとしている。補助金の対象になるBEMS(ビル向けエネルギー管理システム)を提供できるアグリゲータ21社の製品と価格が4月27日の夜に発表された。

[石田雅也,スマートジャパン]

 この夏も各地で電力不足が懸念されており、企業も家庭も節電を避けられない状況になってきた。そうした中で、全国に70万件以上ある中小規模のビルや工場を対象に、300億円の補助金を使ってBEMS(ビル向けエネルギー管理システム)の導入を推進するプロジェクトが5月から一気に進む見込みだ。補助金の対象になる「BEMSアグリゲータ」と呼ばれる21社の製品と価格が、ゴールデンウィークの直前に明らかになった(図1)。

ALT 図1 アグリゲータが提供するBEMSの価格(各社の想定モデルベース。工事費を含む)。契約電力量の合計見込が大きいアグリゲータの順に並べた。日本IBMは3社と組んで提供。オリックスは有償の電力需要抑制サービスを契約することが条件

 BEMSアグリゲータの製品には2つの系列がある。BEMSで実現する電力管理のきめ細かさ(電力の測定間隔)や対象機器の数によって、補助金の率が2分の1と3分の1に分かれるためだ。より機能が高くて補助率が2分の1の製品では、初期導入費は100万円から200万円程度のものが中心になる。補助率が3分の1の場合には100万円以下の製品も多い。

 補助金の算定にあたっては、BEMSに必要なシステムや機器の購入費用(設備費)のほかに、それらの設備を導入するための工事費を含めることができる(図2)。設備費と工事費を合わせて最高で250万円までの補助金を受けることができる。

ALT 図2 補助金の対象になる経費

 BEMSは導入企業側のシステムとアグリゲータ側のシステムで構成する(図3)。導入企業側ではパソコンなどを使って電力消費量を“見える化”して、その消費量が目標値を超えそうな場合には空調や照明などの電気機器を遠隔制御できる機能を備える。

 さらにネットワーク経由でアグリゲータのシステムに電力消費量のデータを送り、過去の実績値との比較などによる診断結果を受け取ることが可能だ。導入企業はアグリゲータに毎月のシステム利用料を支払う必要があるが、この利用料は補助金の対象外になる。

ALT 図3 BEMSアグリゲータが提供するシステムのイメージ

 補助金を差し引いた初期導入費と毎月のシステム利用料の合計が、BEMSに必要なコストである。節電による電気料金の削減によって、コストをどのくらいの期間で回収できるかが、導入企業にとっては重要な判断材料になる。

 BEMSの補助金制度の目標として、電力消費量を10%以上削減することが掲げられている。この目標値を現状の電気料金と照らし合わせれば、BEMSの導入による投資対効果の見当をつけることはできる。その点を含めて適切なアドバイスを提供することもアグリゲータの役割になる。

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