仕切り板で空気の流れを調節し消費電力量25%減、沖縄のデータセンターエネルギー管理

無数のサーバが集まるデータセンターでは、サーバをいかに効率良く冷却するかということが大きなテーマとなっている。伊藤忠テクノソリューションズは、沖縄県のデータセンター業者の施設を調査し、消費電力量25%削減に成功した。

» 2012年07月24日 16時21分 公開
[笹田仁,スマートジャパン]

 伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)は、沖縄県でデータセンター事業を手掛けているファーストライディングテクノロジー(以下、FRT)が保有するデータセンターを調査し、消費電力量25%削減に成功したと発表した。

 FRTは2011年11月から2012年3月までの間、「沖縄型グリーンIT実証実験」を実施していた。この実証実験はデータセンターに建物の中で空気の流れを制御することで、高温多湿な地域に存在するデータセンターでどれほどの省エネ効果を得られるのかを確かめるものだった。

 CTCはこの実証実験に協力し、外気を活用した空調の効率、冷気と熱気の混合による冷房の効率低下、空調機の性能などについて検証したという。

 検証の結果、サーバラックが集まった区画に仕切り板とカーテンを設置し、冷気と熱気を分けることで冷房効率を向上させることが最も効果的であるという結論に至った(図1)。実際に、データセンター3階の1区画(220ラック分)に仕切り板とカーテンを設置したところ、消費電力量を25%削減できたという。

図1 仕切り板とカーテンを設置したサーバラックの区画。天井近くの部分には仕切り板を設置し、その下はカーテンで覆った

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