2020年度までに200MW達成へ、イオンが太陽光発電事業に参入電力供給サービス

固定価格買取制度が始まり、多種多様な業種の企業が続々と発電事業に参入している。日本各地で大型ショッピングモールを展開するイオンも、発電事業に参入することを明らかにした。その取り組みは、全国に展開するショッピングモールを活用した大規模なものになる。

» 2012年08月29日 07時15分 公開
[笹田仁,スマートジャパン]

 イオンは自社が運営するショッピングモールに設置した太陽光発電システムを利用して発電事業に参入することを明らかにした。8月末時点で同社は全国160店舗に太陽光発電システムを設置しており、合計で13MW(1.3万kW)の発電能力を持っている(図1)。

図1 太陽光発電システムを設置したイオンの店舗。左側がイオンレイクタウン(埼玉県越谷市)で、右側がイオンモール苫小牧(北海道苫小牧市)

 今後同社は、2014年をめどに合計発電能力を100MW(10万kW)まで拡張する予定。さらに、2020年には200MW(20万kW)まで拡張する計画。

 発電した電力は全量買取制度を利用して売電する。売電で得た収益は、再生可能エネルギー開発に投資するほか、電気自動車充電設備、自家発電設備(コージェネレーションシステム)などの設備拡充に充てる。コージェネレーションシステムは、災害時にも営業を継続するために利用する計画で、全国100カ所の大型店舗への導入を進める。

 さらに同社は、エネルギー消費量削減計画も明らかにした。2020年度に、2010年度比でエネルギー消費量を半減することを目指す。このために、店舗に省エネ型の機器を積極的に導入する。同社は空調設備で18%、照明機器で17%、冷凍冷蔵ケースで10%、BEMS(ビル向けエネルギー管理システム)導入で5%削減するとしている。

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