1000棟の住宅で太陽光発電、ソフトバンクが「おうち発電プロジェクト」開始へ自然エネルギー

建物の屋根を借り受ける形の太陽光発電が全国各地で広がっている。ソフトバンクは12月21日から全国31都府県を対象に、1000棟の住宅の屋根に太陽光発電システムを設置するプロジェクトを開始する。売電額の一部を還元するほか、携帯電話の契約者には料金割引プランも用意する。

» 2012年12月12日 20時30分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]

 携帯電話サービスのソフトバンクモバイルと、太陽光発電事業を展開するSBエナジーの2社が組んで、「おうち発電プロジェクト」を開始する。全国各地で自治体などが推進中の「屋根貸し」と同様の形態で、住宅の屋根を借り受けて太陽光発電システムを設置し、発電した電力を固定価格買取制度によって電力会社などに売電するものだ(図1)。

図1 「おうち発電プロジェクト」の仕組み。出典:ソフトバンクモバイル

 屋根を貸し出す住宅の所有者には、売電収入の一部を毎月還元する。対象になるのは本州・四国・九州の31都府県にある一戸建てか集合住宅で、築15年以内の建物に限られる。12月21日から3月31日まで募集し、契約が成立した先着順に1000棟で締め切る予定だ。

 太陽光発電システムはソフトバンクモバイルが無償で設置する。契約期間は20年で、機器の不具合や災害による故障にも対応する。契約終了後は住宅の所有者に無償で設備を譲渡する。ただし10年以内に解約した場合には契約解除料がかかる(出力6kW 未満で9万8000 円、6kW 以上で19万8000 円)。この点は携帯電話の契約と同様に注意が必要だ。

 契約者のメリットの1つとして、停電時には太陽光発電システムからの電力を利用することができる。このほかソフトバンクの携帯電話の利用者が契約した場合には基本使用料が無料になる割引プランもある。

 ソフトバンクは再生可能エネルギーを拡大する構想を掲げて、グループ企業のSBエナジーが全国各地で太陽光発電所(メガソーラー)の建設計画を進めている。今後は主力事業の携帯電話サービスと組み合わせて、一般住宅への展開も図る。最初の1000棟が軌道に乗れば、さらに規模を拡大していく可能性が大きい。

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