甲府のメガソーラー、年間発電量が想定を大きく上回る自然エネルギー

東京電力が山梨県甲府市に保有している「米倉山(こめくらやま)太陽光発電所」の運転開始から1年が過ぎ、東京電力は年間発電量を公表した。建設当初の予想を上回る発電能力を発揮した。

» 2013年02月06日 07時00分 公開
[笹田仁,スマートジャパン]

 米倉山太陽光発電所(図1)の最大出力は10MW。東京電力は、建設時には年間発電量を1200万kWhと予想していた。甲府市は日照時間が日本トップクラスという、太陽光発電に適した土地だ。その点を考慮したのか、建設時の年間発電量から設備利用率を計算すると約13.7%と、日本で一般的とされる12%を上回る値になっている。

図1 東京電力の米倉山太陽光発電所。山梨県から借地して運営している。出典:東京電力

 1年間稼働させてみたところ、年間発電量は1440万kWに達した。建設時の予想値と比べるとちょうど1.2倍だ。この数字から設備利用率を計算するとおよそ16.4%という非常に高い値になる。

 月ごとの発電量を見ると8月に最も多く発電している。8月は日射量も日照時間も期待できるが、気温が高くなり太陽光発電パネルの温度も上がる。太陽光発電パネルの温度が上がると発電能力は落ちるものだ。そのような条件の中で大量に発電したということは、日射量が多く、日照時間も長いが、気温が低めだったと考えられる。

図2 米倉山太陽光発電所の月ごとの発電量。出典:東京電力

 2012年はメガソーラーの建設ラッシュだった。それぞれのメガソーラーの発電実績がどうなるのか、今から楽しみだ。

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