25MWのバイオマスと1.8MWの太陽光を鹿児島で、製紙会社が挑む自然エネルギー

再生可能エネルギーを利用した発電に取り組む企業が増える一方だ。鹿児島県では製紙会社が得意のバイオマス発電に加えて、太陽光発電にも挑戦する。

» 2013年04月19日 09時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]

 製紙業界はバイオマス発電と親和性がある。木材を原料とする紙を製造しているため、バイオマス燃料の調達に既存の流通基盤を転用できるからだ。

 中越パルプが木質バイオマス発電を開始する理由はこれだ。同社は鹿児島県を中心とした九州中南部に間伐材チップの集荷基盤を持っており、これをバイオマス発電に生かす。

 さらに太陽光発電にも取り組む。いずれも鹿児島県薩摩川内市内に建設する(図1)。バイオマス発電所を同社の川内工場内に設置し、太陽光発電は工場から10kmほど離れた海岸近くの遊休社有地内に置く。

図1 鹿児島県と薩摩川内市

 バイオマス発電所には約85億円を投じ、2015年11月に発電を開始する。出力は約25MWを予定、年間売電量は1億5400万kWhだ。再生可能エネルギー固定価格買取制度を利用し、年間約48億円の売り上げを見込む。

 太陽光発電所「唐浜メガソーラー発電所」には約5億円を投資し、2013年8月に発電を開始する。出力は1.81MW、年間発電量は190万kWhを想定する。年間売上高の見込みは約7000万円である。

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