BEMS補助金の申請件数が5000件を突破、2013年度末の目標達成なるか補助金

2年間で1万件の導入を目指すBEMS(ビル向けエネルギー管理システム)の補助金制度が軌道に乗り始めた。夏の節電シーズンを前に5月から6月にかけて申請が増え、ようやく目標の半分5000件を突破した。20社を超えるアグリゲータの中で日立製作所と日本テクノが件数を大きく伸ばした。

» 2013年06月28日 15時00分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]

 BEMS(ビル向けエネルギー管理システム)の補助金を運営する環境共創イニシアチブ(SII)の集計によると、6月21日現在で申請件数は5311件に達した(図1)。約1か月半前の5月7日の時点では3642件だったことから、短期間で1.5倍に拡大したことになる。

 補助金を主管する経済産業省は2012年度と2013年度の2年間で1万件の事業所にBEMSを設置する目標を掲げてきた。初年度は補助金の申請件数が伸び悩んだが、ようやく2年目に入って勢いがついてきた。特に5月から電気料金が値上がりした関西を中心にBEMSの導入機運が高まっている。

図1 アグリゲータ別に見たBEMS補助金の申請事業所数(2013年6月21日現在)と各社の目標値。補助金を運営する「環境共創イニシアチブ」による公表値

 申請件数をアグリゲータ別に見ると、トップは従来から続いてエナリスだが、2位の日立製作所と3位の日本テクノが大幅に件数を伸ばした。5月7日時点と比べると、日立製作所は247件から1078件に、日本テクノは130件から524件に増えている。この2社だけで増加分の7割以上を占めていて、特定のアグリゲータに集中する傾向は変わっていない。

 SIIは申請件数の拡大を図るために、3月末からアグリゲータの2次募集を開始した。10社程度を新たに認定する予定で、5月中に公表することになっていたが、現時点で発表はなく、難航しているとみられる。補助金を終了する2014年3月末までに目標の1万件に到達できるかは微妙な情勢だ(アグリゲータ各社の目標値を合計すると6万3000件以上になる)。

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