家庭のエネルギー診断を国家資格化、環境省が施行試験を実施法制度・規制

家庭部門のエネルギー消費量はオフィスなどを含む業務部門と同程度の規模がある。このため、家庭部門で無理なく省エネ、省CO2を進めることが大切だ。環境省は、家庭エコ診断制度を創設し、診断員のための資格試験を開始する。

» 2013年08月26日 12時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]

 環境省は各家庭の年間エネルギー使用量や二酸化炭素(CO2)の見える化を進める。立地する地域の気候やライフスタイルにあわせて無理なく省エネ、省CO2を進めることが目的だ。

 同省ではこの取り組みを家庭エコ診断と呼んでいる。既に2011年度から民間企業などによる診断を進めており、累計で1万8000件を診断した。2014年度には家庭エコ診断のうち、一部の取り組みを国家資格化する。

 国家資格化するのは「うちエコ診断員」。うちエコ診断員に求められるのは環境省の診断ツール「うちエコ診断ソフト」を使って、各家庭向けに公平、正確なアドバイスを示すことだ。

 資格試験ではうちエコ診断の具体的な作業以外の知識も問う。地球温暖化問題への理解の他、日本、特に家庭部門におけるCO2排出量の状況といった基礎知識だ。加えて家庭部門における具体的な対策方法についても出題される。

 2013年10月には、国家資格化する前段階として、試行試験を実施する。試行試験自体は国家資格の認定ではないものの、更新研修を受講することで、資格を保有できるようになる見込みだ。受験申し込み期間は、2013年8月22日から9月5日まで。

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