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» 2013年11月06日 15時00分 UPDATE

エネルギー管理:マンションの光熱費を20%削減、オール電化で高圧一括受電を採用

野村不動産が2015年3月に完成予定の新築マンションに、高圧一括受電方式を採用したオール電化のシステムを導入する。新たにピークカット/ピークシフト機能の付いた給湯システムで深夜電力を有効に利用して、電力とガスを併用するマンションよりも光熱費を20%削減できる見込みだ。

[石田雅也,スマートジャパン]

 新しいエネルギー利用方式を導入するマンションは、野村不動産が川崎市に建設中の「プラウドシティ新川崎」だ(図1)。ガスを使わないオール電化が特徴で、夜間電力で給湯する「エコキュート」とマンション全体の電力を一括購入する「高圧一括受電」を組み合わせた。

nomura2_sj.jpg 図1 「プラウドシティ新川崎」の完成イメージ。出典:野村不動産、ファミリーネット・ジャパン

 さらに全戸にLED照明や高効率エアコンを設置するほか、マンション全体と各戸のエネルギー使用状況を最適に管理するMEMS/HEMS(マンション向け/家庭向けエネルギー管理システム)を導入することによって、石油・石炭・天然ガスなどの一次エネルギーの使用量を20%削減できる見込みだ(図2)。

nomura1_sj.jpg 図2 MEMS/HEMSの導入効果。出典:野村不動産、ファミリーネット・ジャパン

 マンションで高圧一括受電を採用すると、戸別に電力会社と契約する場合に比べて電気料金が安くなるメリットがある。一次エネルギーの削減と高圧一括受電の相乗効果により、通常の電気代とガス代の両方を払う場合と比べて、光熱費も約20%安くなることを想定している。

 MEMSとHEMSには、野村不動産がファミリーネット・ジャパンと共同で開発した「エネコック」を導入する。各住戸に設置したスマートメーターで30分ごとの電力使用量を見える化するとともに、ピークの時間帯の単価を高く設定した独自の料金制度を適用して、電力使用量の平準化を図る仕組みだ(図3)。マンション全体のピークを抑制できれば、高圧一括受電で電力会社に支払うコストも低減できる。

nomura3_sj.jpg 図3 MEMS/HEMSの構成(画像をクリックすると拡大)。出典:野村不動産、ファミリーネット・ジャパン

 合わせて給湯システムの「エコキュート」も高圧一括受電に対応できるように改良した(図4)。エコキュートは単価が安い夜間電力を利用するために、深夜の電力使用量が一時的に増大してしまう問題があった。パナソニックがエコキュートにピークカット/ピークシフト設定機能を装備して問題点を解消した。プラウドシティ新川崎の271戸すべてに導入する。

nomura_pana_sj.jpg 図4 「エコキュート」の設備と機能。出典:パナソニック

 このところ電力よりも割安なガスを利用する動きが企業や家庭のあいだで加速している。一方でオール電化のシステムもマンション全体で電気料金を安くする高圧一括受電を活用して巻き返しを図る。両者の競争によって光熱費が下がっていくことは、居住者にとって好ましい状況である。

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