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» 2014年06月10日 15時00分 UPDATE

蓄電・発電機器:本州最南端の風力発電所でトラブル相次ぐ、タワーの損傷やカバーの脱落

鹿児島県の南大隅町にある大規模な風力発電所でトラブルが続いている。5月下旬に20基ある大型風車のうち1基のタワーに損傷が見つかった2週間後に、別の1基から発電機のカバーが脱落して地上に落下した。事業者が原因を調査中だが、今のところ特定できていない。

[石田雅也,スマートジャパン]

 J-POWER(電源開発)グループが運営する「南大隅ウィンドファーム」で6月2日に、1基の風力発電機からカバーが脱落して地上に落下するトラブルが発生した。幸い人家に被害は出なかったが、2週間前の5月21日には同じ風力発電所の別の1基で損傷が見つかったばかりである。発電所を運営するJ-POWERグループの南九州ウィンド・パワーが原因を調査中だ。

 南大隅ウィンドファームは鹿児島県の最南端に位置する南大隅町で2003年から2004年にかけて運転を開始した。合計20基の大型風車を牧場の中の2カ所に配置して、北側の10基を「根占(ねじめ)発電所」、南側の10基を「佐多発電所」として運営している(図1)。風車は直径60メートルの大きさで、1基あたり1.3MW(メガワット)の発電能力がある。

minamikyushu2_sj.jpg 図1 「南大隅ウィンドファーム」の風車発電機の配置。出典:南九州ウィンド・パワー

 20基のうちトラブルが発生したのは根占発電所の2基だ。6月2日にカバーが脱落したのは4号機で、5月21日に損傷が見つかったのは7号機である(図2)。現在のところ事業者から詳しい内容は発表されていないが、経済産業省が5月30日に開催した委員会の中で7号機の損傷について概要が報告されている。

minamikyushu1_sj.jpg 図2 発電所の全景と損傷が見つかった「7号機」。出典:南九州ウィンド・パワー

 その報告資料によると、7号機のタワーの地上40メートルあたりの南側半分に筋状の傷があって、上下10センチ程度の幅で内側にへこんでいた。傷が生じた場所から下に約50センチの部分はタワーの溶接部にあたり、2003年の建設時に不具合による補修を施した経緯がある。この補修が損傷の原因になった可能性もあるようだ。

 発電所の保守要員が定期巡視によって7号機のタワーに傷がないことを最後に確認したのは4月7日だったことから、それ以降の約1カ月半のあいだに損傷が発生したと推定されている。根占発電所の10基は運転を停止して原因を調査中で、事業者からの詳細な報告が待たれる。

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