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» 2014年07月28日 07時00分 UPDATE

蓄電・発電機器:非常用電力を72時間供給、LPガスボンベ4本で

PALTEKは2014年7月、72時間以上の電力供給が可能な屋外設置型のLPガス発電システム「ガス電くん!ケア」を発売した。設置工事費を含む価格は350万円。50kgのLPガスボンベ4本を用いる。主に介護施設向けを狙う。

[畑陽一郎,スマートジャパン]

 PALTEKは2014年7月、72時間(3日間)以上の電力供給が可能な屋外設置型のLPガス発電システム「ガス電くん!ケア」を発売した。設置工事費を含む価格は350万円(税別)。50kgのLPガスボンベ4本を用いる。

 停電を検知し、発電機が自動起動するため、非常時の備えとして役立つ。瞬断に備えるためのUPS装置と組み合わせることも可能*1)

 「当社は病院向けに停電対策システムを納入しており、比較的大容量のLPガス発電システムを扱ってきた。今回の製品は入居者数50〜150人の介護施設向けに設計したもの。介護施設は地理的に孤立しやすい立地が多く、非常時に避難所へ移動しにくい。そこで3日間系統電力が復帰しない場合を考えて、動作時間を72時間*2)とした」(PALTEK)。

*1) 例えば人工呼吸器などを接続する場合は瞬断が許されないため、医療用UPSを導入する必要がある。
*2) 最大燃料消費量は毎時2.0kg(50Hz時)。50kgのガスボンベ1本で約30時間をまかなう能力があるものの、ガス圧低下などの影響を考えて、仕様上72時間としている。

yh20140728PALTEK_system_590px.jpg 図1 「ガス電くん!ケア」の用途 出典:PALTEK

 PALTEKによれば、この規模の介護施設は4時間程度動作する自家発電設備を備えている所が多いという。しかし、東日本大震災の後の計画停電では1回目の停電で燃料を使い果たし、2回目では機能しなかった事例があった。大震災から数年が経過し、非常用電源システムに対する関心がいくぶん薄れてきている。しかし、介護施設は人の命を預かっていることもあり、需要は高いのだという。

 なお、製品自体は一般の事務所や公的機関でも導入可能だ。

LPガスは何が有利か

 さまざまな非常用発電システムの中で、LPガス発電機が優れているのは、敷地内にガスボンベを設置でき、燃料貯蔵用の専用設備が不要なことだ。燃料の管理・補充をガス会社にまかせることができ、いざというときの燃料確保が確実になる。さらに設置面積が少ないため、設置位置を選びやすい。

 装置の寸法は、幅1333mm×奥行き610mm×高さ1081mm(架台を含む)。空冷4サイクルV型2気筒ガスエンジンを内蔵しているため、四方に離隔距離を1000mm開ける必要がある。従って、設置面積は8.7m2だ。

 定格電流は20A(50Hz時、出力4kW)。このため施設の全電力をまかなうことはできない。非常用電源として必要な場所へ電力を供給するための製品だ。建物の壁を貫通させる小型の箱状の器具を設置し、1フロア内の照明やコンセントをまかなう。

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