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» 2014年09月24日 09時00分 UPDATE

エネルギー列島2014年版(24)三重:湾岸一帯にメガソーラーの建設ラッシュ、地域に貢献する電源が広がる (1/2)

伊勢湾に面した三重県の沿岸地域でメガソーラーが続々と立ち上がる。最北端の干拓地で49MWの大規模な建設計画が進む一方、湾の南端にある伊勢市には2つのメガソーラーを備えた「光の街」が誕生した。湾岸の豊富な日射量を生かして、製油所やゴルフ場にも太陽光発電が広がっていく。

[石田雅也,スマートジャパン]

 これまで三重県では風力発電の導入が先行して進んできた。固定価格買取制度が始まってからは太陽光発電の大規模なプロジェクトが相次いでいる。それも当然のことで、三重県の東側に広がる伊勢湾の沿岸部は全国でも有数の日射量に恵まれた地域である(図1)。

図1 三重県の年間日射量。出典:国際航業

 進行中のプロジェクトで最も大きいのは「木曽岬(きそみさき)干拓地」のメガソーラーだ。愛知県との県境を流れる木曽川に造られた広大な干拓地の中に、太陽光発電による「新エネルギーランド」を建設する計画である(図2)。発電規模は49MW(メガワット)になり、年間の発電量は5200万kWhを見込む。一般家庭で1万4000世帯分の電力使用量に相当する。

図2 「木曽岬干拓地」のメガソーラー建設予定地。出典:三重県雇用経済部

 全国各地に大規模なメガソーラーを推進する丸紅が三重・愛知の両県から土地を借り受けて実施するプロジェクトで、用地の8割は三重県側にある。2013年から工事が始まっていて、運転開始は2015年1月を予定している。完成すれば中部地方で最大級のメガソーラーになる。

 地域の産業振興も兼ねて、建設期間中にはピーク時で1日あたり300人の雇用を創出する。運転開始後も2〜3人の要員を現地で雇用することになっている。さらに非常時には電気自動車などの電源として利用できるようにするほか、地域の小中学生を対象に環境教育を実施するための施設も整備する。

 木曽岬の干拓地は伊勢湾の最北端に位置している。湾岸を南端まで下がっていくと、伊勢市の高台に「伊勢二見メガソーラー光の街」がある(図3)。三重交通グループが開発した住宅地で、約600戸の分譲住宅に隣接して2つのメガソーラーが2013年から稼働した。

図3 「伊勢二見メガソーラー光の街」に設置した太陽光パネル、街の全景(左下)。出典:三交不動産

 2カ所を合わせた発電能力は5.2MWもあって、年間の発電量は600万kWhになる。「光の街」の世帯数を大きく上回る約1700世帯分の電力を供給することができる。このメガソーラーも非常用のバッテリーを備えていて、災害時には地域の電源として利用することが可能だ。

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