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» 2014年12月04日 09時00分 UPDATE

蓄電・発電機器:家庭用蓄電池7kWh、停電時に全コンセントを利用可能

伊藤忠商事は2014年12月3日、家庭用の定置型大容量リチウムイオン蓄電池「エネパワボS(LS066H)」の販売を同月から開始すると発表した。エヌエフ回路設計ブロックが開発・商品化した蓄電池である。容量は7kWh。停電時に宅内の全コンセントを利用できることが特徴だ。

[畑陽一郎,スマートジャパン]

 伊藤忠商事は2014年12月3日、家庭用の大容量リチウムイオン蓄電池「エネパワボS(LS066H)」の販売を同月から開始すると発表した。エヌエフ回路設計ブロックが開発・商品化した蓄電池である。安価な夜間電力を利用して充電し、日中に放電することで電気料金を削減できる他、非常時には住宅内に電力を供給できる。

 伊藤忠商事が総販売元となり、独占的販売特約店である伊藤忠エネクスを通じて、全国の伊藤忠エネクスホームライフ各社が販売する。「一般家庭を対象とした製品だ。太陽光発電システムを導入している家庭や、新築住宅に導入すると効果を発揮しやすい」(伊藤忠エネクス)。

 価格は240万円(税別、工事費別)。蓄電容量は7.0kWh(定格容量6.6kWh)。300kWh/月という消費電力量であれば、満充電時に1日の消費電力量の約6割をカバーできることをうたう。

 図1にエネパワボSの外観を示した。屋外に設置する定置型の蓄電池であり、寸法は幅1110mm×高さ965mm×奥行き430mm。重量は約250kg。

yh20141204itochu_battery_450px.jpg 図1 家庭用大容量蓄電池「エネパワボS」の外観 出典:伊藤忠エネクス

停電時に全コンセントを利用できる

 伊藤忠商事はエネパワボSの特徴として、停電時にも使いやすいことを挙げる。エネパワボSは導入時に分電盤に接続する。通常時は系統連系して動作する。停電を感知すると自動的に家庭内に電力を送り始める仕組みだ。もともと設置されていた分電盤と蓄電池用の分電盤が分かれていないため、停電時に住宅内の全てのコンセントを利用できる。停電用のコンセントを設定する必要がない。

 系統連系時、自立運転時とも、蓄電池の出力は3kVA(3kW)である*1)

*1) 定格電圧は系統連系時202V(単相三線)、自立運転時101V(単相2線)または202V(単相三線)。いずれも50Hz、60Hzともに対応する。

 エネパワボSは太陽光発電システムやエネファームと接続して利用可能。「現在市場に投入されている各社の製品と接続できる」(伊藤忠エネクス)。停電時でも1.5kWに制限されず、太陽光発電を継続でき、家庭内で消費しなかった電力を充電可能。停電時に停止する仕様のエネファームであっても、稼働できる。

 「標準設定ではダブル発電ではない。つまり、太陽光発電による売電時には放電しない。エネファームを導入している家庭などでダブル発電扱いになっている場合は、工場出荷時に設定を変更することで押し上げ効果を図ることが可能だ」(同社)。

 エネパワボSには宅内に設置するエネルギーモニターが付属する。蓄電池の残量の他、太陽光発電システムやエネファームによる発電量(売電量)、家庭内での消費電力を表示可能。充電モード(時間帯)や、非常時に確保する最低電力容量の設定もできる。ただし、スマートフォンを用いた遠隔地での表示には対応していない。

 エネパワボSの充放電サイクルは1万回。1日1回の充放電をくり返した場合、10年以上の期待寿命がある。「製品保証期間は10年間であり、定格容量(6.6kWh)の60%を下回る容量の劣化が起きた場合に保証対象となる」(同社)。なお、リチウムイオン蓄電池セルとして国産品を用いているという。

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