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» 2014年12月26日 07時00分 UPDATE

電気自動車:安価な1000円で水素を販売、20カ所以上に展開 (1/2)

JX日鉱日石エネルギーは2014年12月25日、同社初の商用水素ステーションを神奈川県海老名市に開所した。水素の販売価格を1kg当たり1000円と決定。今後、固定式のステーション12カ所と移動式10カ所を1都5県に配置する予定だ。

[畑陽一郎,スマートジャパン]

 JX日鉱日石エネルギーは2014年12月25日、同社初の商用水素ステーションを開所したことと合わせて、水素の販売価格を公表した。

 水素の販売価格は1kg当たり1000円(税別)。「当社が設置する固定式水素ステーションにおける販売価格である。移動式水素ステーションの販売価格は未定だ」(JX日鉱日石エネルギー)。2014年12月15日にトヨタ自動車が発売した燃料電池車「MIRAI」。そのMIRAIと同クラスのハイブリッド車に必要なガソリン代と同等の水準になるように販売価格を決めた。ほぼ同じ手法で価格を決めた岩谷産業の価格よりも、100円安価である*1)

*1) 2014年11月に先行して1kg当たり1100円(税別)という価格を発表した岩谷産業も、ハイブリッド車の燃料代と同等の水素価格を想定して決定した(関連記事)。東京ガスは水素の販売価格を発表していない。

サービスステーション一体型をうたう

 JX日鉱日石エネルギーが運用を開始したのは「Dr.Drive海老名中央店」(神奈川県海老名市中新田、図1)。他社も含めると国内で4つ目の水素ステーションとなる形だ*2)。「ガソリン車への給油や車のメンテナンス施設を備えたサービスステーション一体型として、国内初の水素ステーションである」(同社)。

*2) 2014年7月に岩谷産業が開業した「イワタニ水素ステーション尼崎」(兵庫県尼崎市、関連記事)と同10月に開いた「イワタニ水素ステーション小倉」(北九州市小倉北区)、同12月にオープンした東京ガスの「練馬水素ステーション」(東京都練馬区、関連記事)が先行する。

yh20141226JXNN_outside_590px.jpg 図1 Dr.Drive海老名中央店の外観(クリックで拡大) 出典:JX日鉱日石エネルギー

 Dr.Drive海老名中央店はオフサイト方式の水素ステーションであり、水素トレーラーなどを用いて水素を運び入れる(図2)。「当社の中央技術研究所(横浜市中区)の出荷設備を利用する」(同社)。横浜港に面した同研究所から、Dr.Drive海老名中央店までの直線距離は約25kmである。

yh20141226JXNN_supply_590px.jpg 図2 オフサイト方式の水素サプライチェーン 出典:JX日鉱日石エネルギー

 運び込んだ水素をステーション内の圧縮機で加圧、蓄圧器内に保存する。燃料電池車に注入する直前に冷凍機で水素ガスの温度を下げ、燃料電池車の水素タンク(70MPa対応)に充填する(図3)。充填能力は1時間当たり300Nm3。1台当たり50Nm3を充填した場合、5〜6台の燃料電池車に対応できる。なお、充填時間自体は約3分間と短い。

yh20141226JXNN_dispenser_590px.jpg 図3 水素充填機(手前)とガソリン計量機(奥)の配置(クリックで拡大) 出典:JX日鉱日石エネルギー
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