横浜スタジアムのナイター照明が全面LEDに、消費電力を56%削減LED照明

プロ野球の試合に使う屋外球場で初めて、「横浜スタジアム」のナイター照明が2015年のシーズン開幕を前に全面的にLEDに切り替わる。スタジアムを囲んで6基ある照明塔の光源をLEDに交換することで、ナイター照明の消費電力が56%も少なくなる。

» 2015年01月23日 13時00分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]
図1 横浜スタジアムの全景。出典:横浜スタジアム

 横浜スタジアムはプロ野球チーム「横浜DeNAベイスターズ」のホームグラウンドで、春から秋まで続くシーズン中には週3日程度のナイター(ナイトゲーム)を開催する(図1)。

 従来のナイター照明設備には高演色・高効率のメタルハライドランプを採用していた。3月27日に開幕するプロ野球の公式戦を前に、すべてLEDタイプに交換する。

 横浜スタジアムの照明塔は全部で6基あって、光源に合計708台の投光器を搭載している。現在のメタルハライドランプの投光器は消費電力が1台あたり1500Wだが、新たに採用するLEDタイプの投光器では約半分の760Wに低減する(図2)。

図2 スタジアムの照明塔(左)、光源に使うLED投光器(右)。出典:横浜スタジアム

 さらに演色性の高い(自然光に近い)LEDを使うことによって、投光器の数を660台に減らしても同等以上の明るさを確保することが可能になった。台数を減らす効果などを含めて、全体の消費電力は56%少なくなる。照度(光源が照らす平面の明るさ)を100〜25%の範囲で変えられる調光機能を備えているため、必要に応じて明るさを調整して消費電力を削減することもできる。

 プロ野球で使うことを前提に「まぶしさ」や「ちらつき」を抑える設計にした。投光機の前面には野球のボールが時速130キロメートルで当たっても耐えられる強度のカバーを装着する。投光器に組み込んだLEDモジュールの寿命は4万時間で、メタルハライドランプ(6000時間)と比べて6倍以上も長くなる。

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