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» 2015年02月09日 11時00分 UPDATE

自然エネルギー:145MWの洋上風力発電所、秋田港と能代港で建設計画が決まる

秋田県の2つの港を対象に検討が進んでいた洋上風力発電プロジェクトの実施体制が決まった。県の公募で選ばれた丸紅が事業者になって、2カ所の洋上に合計29基の大型風車を設置する計画だ。発電規模は145MWに達して、年間の発電量は10万世帯分を超える。2021〜22年に運転を開始する。

[石田雅也,スマートジャパン]

 洋上風力発電事業は秋田港と能代港の港湾区域内を対象に実施する。丸紅が秋田県に提案した計画では、発電能力が5MW(メガワット)の大型風車を採用して、秋田港に13基、能代港に16基を設置する。合計29基で発電能力は145MWになる。

 現在までに明らかになっている洋上風力プロジェクトでは、新潟県の村上市で計画中の220MWが最大だ。秋田港と能代港を合わせると日本で2番目に大きい洋上風力発電所になる。洋上風力の設備利用率(発電能力に対する実際の発電量)は30%が標準値で、それをもとに計算すると年間の発電量は3億8000万kWhに達する。一般家庭の使用量に換算して10万世帯を超える。

 秋田県の日本海沿岸は風況に恵まれていて、陸上には100基以上の風車が稼働中だ。風力発電は年間の平均風速が5メートル/秒以上になる場所が適している。県の協議会がNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の風況マップで試算したところ、風車を設置する上空75メートルで秋田港は6.5メートル以上、能代港では7.0メートル以上の平均風速になった(図1)。

akita_wind5_sj.jpg 図1 秋田港と能代港の年間平均風速。出典:秋田港・能代港再生可能エネルギー導入検討協議会(NEDOの資料をもとに作成)

 一般に年間の平均風速が6.5〜7.0メートル/秒の状態で設備利用率は30%になる。秋田港・能代港ともに条件が合致する。ただし洋上に風力発電所を建設するためには地域の漁業関係者と調整する必要がある。2港の港湾区域の中で共同漁業権が設定されていない水域を対象にすることが公募の条件に入っている(図2、図3)。

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akita_wind3_sj.jpg 図2 秋田港の対象水域と風車配置イメージ。出典:秋田港・能代港再生可能エネルギー導入検討協議会

 丸紅は3月中に発電事業の実施に関する覚書を秋田県と締結して、4月から事前調査の準備に着手する。合わせて発電事業を運営する特定目的会社を設立する方針で、大林組とエコ・パワー、地元の秋田銀行と北都銀行が出資を予定している。10MW以上の風力発電に必要な環境影響評価の手続きを完了してから工事に入る。運転開始は2021〜22年になる見通しだ。

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akita_wind4_sj.jpg 図3 能代港の対象水域と風車配置イメージ。出典:秋田港・能代港再生可能エネルギー導入検討協議会

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