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» 2015年02月12日 11時00分 UPDATE

電力供給サービス:北海道の電力需要が減り続ける、ピーク時で前年比6万kW減

12月〜1月の北海道の需給状況を見ると、平日の最大電力が前年と比べて平均6万kW減っている。気温の影響を考慮して比較した結果で、震災前の2010年度からは37万kWの減少である。特に家庭用と業務用の減少が目立ち、11月に実施した電気料金の再値上げによる影響が早くも表れている。

[石田雅也,スマートジャパン]

 北海道の冬の電力需要は最大でも600万kW以下に収まるのが過去の実績だ。今冬は12月〜1月の2カ月間で供給予備力が70万kWを切ることは1度もなく、予備率(需要に対する供給力の余裕)は10%を大きく上回っている(図1)。停電の危険がある3%まで下がる心配は今のところまったくない。

hokkaido4_sj.jpg 図1 北海道電力の供給予備力(2014年12月1日〜2015年1月31日)。出典:北海道電力

 北海道電力が気温の影響を考慮して分析した結果を見ると、今冬は前年の2013年度と比べても6万kW程度の需要が減っている(図2)。比率で表すと1%強の減少になる。さらに震災前の2010年度と比べると37万kWも減って、減少率は約7%である。北海道の家庭や企業が節電対策を実施した効果が表れている。

hokkaido2_sj.jpg 図2 気温の影響を考慮した需要の減少。出典:北海道電力

 用途別の販売電力量を比較すると、家庭用と業務用ともに2013年度よりも少なくなっている。家庭用は2010年度比で3.1%から6%程度へ、オフィスなどで利用する業務用も3.8%から6%程度へ、それぞれ減少率が大きくなった(図3)。

hokkaido3_sj.jpg 図3 用途別に見た販売電力量の減少率(12月と1月の合計)。出典:北海道電力

 北海道電力が11月に2年連続の値上げを実施したことから、家庭と企業の節電対策がいっそう進んだ結果である。例えば札幌市の市営地下鉄が車内の暖房を停止するなど、従来にない節電対策も始まっている。ただし工場などが利用する産業用だけは11.3%から9%程度へ減少率が縮小していて、景気の回復による電力需要の伸びが見られる。

 過去の需要の変化を振り返ると、2010年度に579万kWの最大電力を記録したのをピークに、その後は下降を続けて、2013年度は540万kWまで減少した(図4)。北海道電力は2014年度の最大電力を値上げによる需要の抑制効果を見込まなければ557万kW、見込んだ場合には536万kWと予測している。

hokkaido5_sj.jpg 図4 北海道の最大電力と当日の平均気温。出典:北海道電力

 12月1日〜1月31日の実績では、最大電力が発生したのは12月16日の534万kWだった(図5)。値上げによる抑制効果を見込んだ数値とほぼ同じ水準になっている。北海道電力によると12月は平年よりも気温が低く、1月はかなり高かった。2月に入ってからは平年並みの気温で、このまま最大電力は想定内に収まる可能性が大きい。

hokkaido1_sj.jpg 図5 最大電力と平均気温・降水量(画像をクリックすると拡大)。出典:北海道電力

 電力需要の減少は北海道電力の業績にも影響する。先ごろ発表した2014年度の第3四半期(4〜12月)は95億円の営業赤字だった。前年度に比べると収支は大幅に改善したものの、最大の需要が見込める第4四半期(1〜3月)の販売電力量が伸び悩むと、想定よりも業績が悪化する懸念がある。

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