福岡県庁の中に商用水素ステーション、燃料電池車の普及促進へ電気自動車

福岡県庁の敷地内に移動式の水素ステーションが設置された。岩谷産業が手掛ける11カ所目の水素ステーションで、1時間当たり2台の燃料電池車に水素を充填できる。

» 2015年12月04日 15時00分 公開
[長町基スマートジャパン]

 岩谷産業はこのほど福岡県庁敷地内(福岡市博多区)に、福岡市内で初めてとなる商用移動式水素ステーション「イワタニ水素ステーション 福岡県庁」を開設した。新ステーションは福岡県庁が実施する「移動式水素ステーション運用事業」により商用運転されるもので、同県庁を拠点に燃料電池自動車(FCV)への水素充填を行う(図1)。

図1 設置する移動式水素ステーション 出典:岩谷産業

 新ステーションの設備は水素圧縮機や蓄圧器、ディスペンサーなどで構成されている。圧縮水素を利用しステーション内のコンプレッサーで昇圧し、高圧水素ディスペンサーにより水素ステーションの蓄圧器とFCVの車載容器との差圧を利用して充填を行う。1時間当たり2台の満充填が可能だ。充填圧力は70メガパスカル。営業時間は月曜日が12〜16時、火〜金曜日は10〜16時(金曜日は15時まで)。月曜日が祝日の週は火曜日の営業時間が12〜16時となる。

 岩谷産業は四大都市圏を中心に水素ステーションの整備を推進している。2015年度末までに20カ所の建設を計画しており、既に首都圏(芝公園、埼玉戸田、九段)、中部圏(とよたエコフルタウン、愛知県庁、葵、稲沢)、近畿圏(尼崎)、中国(山口周南)、九州(小倉)の計10カ所(定置式6カ所、移動式4カ所)に設置している。なお、4カ所の移動式水素ステーションは同社と豊田通商、大陽日酸が共同出資氏設立した日本移動式水素ステーションが開所したもの。今回福岡県庁に設置したステーションは11カ所目となる。

 今後、首都圏では東京(池上)、甲府、東京有明、新横浜。近畿圏で大津、関西国際空港、大阪住之江、大阪森之宮、大阪本町。中部圏で愛知刈谷での開設を予定している。

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