気になる料金プランはどうなっているのか。先述したようにじぶん電力の電力料金はエネットから調達して供給する「供給分」と「太陽光発電分」の2つから構成される。供給分の電力料金は、一般的な電力会社の現行プラント同じく「基本料金+電力量料金」で構成する。
一例として東京電力管内で提供する料金プランと比較してみる。東京電力の従来電灯Bに相当する「じぶん電力Aプラン」の供給分の電力料金は従来電灯Bより基本料金(30〜60A)は約40〜80円、電力量料金は段階に応じて1kWh(キロワット時)当たり0.5〜1.5円程度安く設定している。
一方、設置した太陽光発電システムで発電した電力の料金は、1kWh当たり27円だ。基本料金などは発生しない。東京電力の従来電灯Bの300kWh以降の電力量単価より2.93円安い(図3)。なお、東京電力の場合従来電灯Cに相当し、1kVA(キロボルトアンペア)ごとの契約量で基本料金が決まる「じぶん電力Bプラン」も用意する。
このようにじぶん電力は、供給分、太陽光発電分ともに現行の電力会社の料金プランより安い単価となっている。家庭や地域によって毎月の供給分と太陽光発電分の購入比率は異なると予想されるが、2つとも料金単価が現行の電力会社が設定する300kWh以降の電力量料金単価より安い。電力使用量の多い家庭であればあるほど、よりお得になるプランといえるだろう。
じぶん電力はまず北海道、青森県、秋田県、岩手県、山形県、新潟県、富山県、石川県、福井県、沖縄県を除く地域で提供する。電気料金の目安について日本エコシステム 取締役 企画開発部長を務める石原敦夫氏は「地域ごとに異なるが、現在の電力会社が提供している料金プランより、標準的な家庭で平均数%安くなるように単価を設定した。しかし料金の安さを大きな差別化要因とするサービスではないと捉えている」としている。
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