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» 2016年06月08日 11時00分 UPDATE

蓄電・発電機器:世界基準の1500Vパワコン、米国で評価され日本企業で初の受注

東芝三菱電機産業システムは、日本勢としては初めて太陽光発電システム用1500V系パワーコンディショナーの受注に成功した。

[長町基,MONOist]

 東芝三菱電機産業システム(以下、TMEIC)は、米国の大規模太陽光発電システム向けに世界最大、最高クラスの単機容量と電力変換効率を実現した1500V(ボルト)系屋外型パワーコンディショナー(以下、PCS)「SOLAR WARE 2700」をこのほど受注した(図1)。

photo 図1 SOLAR WARE 2700の外観 出典:TMEIC

 現在、太陽光発電システムのシステム電圧は1000V系が主流となっているが、さらなる高効率化・建設コスト低減を目指した次世代システムとして、1500V系でのシステム構築が世界的に注目されている。1000V系システムと比較して1500V系システムは設備全体での高効率化に加え、機器類の集約化や工事工数の削減効果による建設コスト低減により経済性の高い太陽光発電システムの建設が可能となる。

 1500V系システムの導入検討が最も進んでいる米国では、2016年から導入が加速し、2017年後半には新規の大規模太陽光発電システムの過半数が1500V系システムとして採用されると予想されている。また、日本やインド、中国でも1500V系システムの導入が検討されており、数年以内に世界の大規模太陽光発電システムの主流になると期待されているという。

日本勢初の1500Vパワコンを受注

 今回、TMEICは再生可能エネルギーの開発・建設で世界トップクラスのjuwi(ドイツ)の米国法人から「SOLAR WARE 2700(2700kW機)」を受注した。このプロジェクトは米国コロラド州北部で建設が進められており、発電容量30MW(メガワット、一般家庭約7800世帯の消費電力に相当)向けとして、2016年6月末に同製品を12台納入予定だ。同社では「日本勢として初の1500V系PCSを受注できたことは、TMEICのグローバル市場での販売実績や、性能・品質・信頼性などを評価頂けた結果であると考えている。今後も業界のトップランナーとして、グローバルに需要の増加が見込まれる1500V系システムへの対応をはじめ、高い性能・品質と信頼性によるベネフィットを提供していく」などとしている。

 「SOLAR WARE 2700/2500」は最大直流電圧1500Vdc対応し、世界最大クラスの容量2700kW機および2500kW機をラインアップ。砂漠など過酷な環境にも対応可能な屋外型(周囲温度マイナス20〜50度)で、ファンレス技術を応用した省エネ(定格容量の50%までは自然冷却)と信頼性を向上している。さらに世界最高クラスの電力変換効率98.8%を実現し、スマートグリッドに備えたプラント制御にも対応(遠隔による出力・力率などの制御)する。

 同製品を導入することで、大容量化に伴い従来の1000V系PCSと比較してPCS設置台数を約30%削減可能だ。また、昇圧用変圧器やスイッチギヤ、ケーブルなど周辺機器の数量、据付配線工事の削減も期待でき、太陽光発電所の建設コスト削減に貢献する。さらに世界最高クラスの電力変換効率により売電収入の最大化につながり、ファン長寿命化によるメンテナンスコストの削減も実現する。

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