総合エネルギー企業化を加速するテスラ、太陽光発電企業買収の意義を強調蓄電・発電機器(1/2 ページ)

米国のEV(電気自動車)ベンチャーである米Tesla Motorsは、10年ぶりとなる基本計画(マスタープラン)を公開し、持続可能な社会を実現するエネルギー総合企業として、太陽光発電会社であるSolarCity買収の意義を強調した。

» 2016年07月22日 07時00分 公開
[三島一孝スマートジャパン]

 米国のEV(電気自動車)ベンチャーである米Tesla Motors(テスラモーターズ、以下テスラ)は、2006年の8月に企業運営の方向性としてマスタープラン(基本計画)を発表していたがこのほど、10年ぶりにマスタープランを更新した。

 同社はEVベンチャーとして創業したが当初から「持続可能な社会」に向けたエネルギー革新企業を目指してきた。2015年5月には家庭向けおよび電力網向けの定置型蓄電池市場への参入を発表(関連記事)。家庭向け蓄電池の「Powerwall」と業務用蓄電池「Powerpack」の展開を広げてきている(図1)。

photo 図1 日本投入がうわさされるテスラの「Powerwall」。2016年3月に開催された「スマートエネルギーWeek 2016」でモックアップが展示された

 テスラ CEOのイーロン・マスク(Elon Musk)氏は「テスラは自動車メーカーではなく、エネルギー革新企業である」と強調。EVや今回の蓄電池に加え、クリーンなエネルギー環境の実現に向け、幅広いソリューションを展開していくことを示唆していた(図2)。

photo 図2 蓄電池市場参入を発表した際のテスラ CEOのイーロン・マスク氏 出典:テスラ

 これらの総合エネルギー化の流れに合わせて、2016年6月21日には太陽光発電会社である米SolarCity(ソーラーシティ)の買収提案を行っており、その意義についてあらためてマスタープランで強調している。

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