和歌山県で木質バイオマス建設、1.3万世帯分の電力に自然エネルギー

グリーン・サーマルは大和PIパートナーズの事業出資を受け、和歌山県上富田町で木質バイオマス発電所を建設すると発表した。2020年3月に商業運転を開始し、発電出力は6760kW、年間発電量は一般家庭約1万3000世帯分の年間使用電力に相当する4800万kWhを見込む。

» 2018年01月22日 11時00分 公開
[長町基スマートジャパン]

 木質バイオマス発電システムの開発を行うグリーン・サーマル(東京都港区)は大和PIパートナーズ(東京都千代田区)の事業出資を受け、和歌山県上富田町で木質バイオマス発電所を建設すると発表した。2018年6月に造成工事に着工し、2020年3月に商業運転を開始する予定だ。

年間8万トンの未利用材と一般材を活用予定

 同発電所の発電出力は6760kW(キロワット)(送電出力6000kW)、年間発電量は一般家庭約1万3000世帯分の年間使用電力に相当する4800万kWh(キロワット時)を見込み、年間8万トン程度の未利用材および一般材の利用を計画している。

 また、同発電所建設にあたり環境保全対策の一環として、上富田町および事業会社として設立したDSグリーン発電和歌山(東京都港区)ならびにグリーン・サーマルとの三者間で公害防止協定書を締結した。公害防止のため、公害対策協議会を設置して対策状況をモニタリングする体制を整備する。

 木質バイオマス発電は、二酸化炭素の削減に貢献するカーボンニュートラルな発電設備であることに加えて、これまで山林に放置されてきた林地残材に、燃料としての新たな価値を付加することによって適切な森林保全に貢献すると考えられている。

 グリーン・サーマルは、間伐材等の未利用材を燃料として活用する木質バイオマス発電所の開発およびコンサルティングサービスを提供してきた。今後も林業を活性化すると共に、新たな産業・雇用を生み出し地域経済の活性化にも貢献することを目指す。

 また、大和PIパートナーズは大和証券グループの投資会社として、プライベートエクイティ投資、債権投資などの投資実績やノウハウを結集し、再生可能エネルギー事業への投資に積極的に取り組んでいる。引き続き、グリーン・サーマルと協働して、バイオマス発電所への開発投資を積極的に推進する方針だ

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