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» 2018年07月13日 07時00分 公開

PVJapan2018:ポストFIT時代の幕開け、主力電源に躍り出る太陽光発電 (1/2)

太陽光発電協会(JPEA)の代表理事・平野敦彦氏(ソーラーフロンティア代表取締役社長)が、太陽光発電を取り巻く環境と今後の展望について熱く語った。「PVJapan2018」(2018年6月20〜22日、パシフィコ横浜)での講演内容を抄録する。

[廣町公則,スマートジャパン]

太陽光発電が再エネ主力電源化の柱に

 太陽光発電協会(JPEA)の代表理事・平野敦彦氏(ソーラーフロンティア代表取締役社長)は、「世界はいま新たなエネルギー革命の中にある」と話す。「新聞紙上でSDGsあるいはESG投資といった言葉を見ない日はないかと思います。かつてCSRという観点から捉えられる傾向の強かった再生可能エネルギーの活用ということに関しても、経済的な価値の追求を超え、さらに企業の存続発展に関わる課題へと発展してきました。この現象は2016年11月に発効したパリ合意(COP21)が契機となっておりますが、民間レベルでは既に約130社ものグローバル企業がRE100を宣言するなど、新たなエネルギー革命というべき潮流が生まれています」(平野氏、以下同)

 そうした状況を踏まえ、日本においても「再生可能エネルギーが“主力電源”というキーワードで定義づけられた」と、このほど閣議決定された「第5次エネルギー基本計画」を評価する。「当然いろいろな課題もありますが、主力電源化ということを明確に定義づけ、そのベクトルに向かって課題を解決していこうということですから、たいへん大きな前進です。われわれとしては、これを契機に、さらに太陽光発電の普及拡大を図っていきたいと考えています。再生可能エネルギーの中でも、とりわけ太陽光発電が重要な役割を担っていくという気概をもって邁(まい)進していく覚悟です」

JPEA 代表理事の平野敦彦氏

2050年200GW、好循環を生む高い目標設定を

 太陽光発電協会が描くビジョンは、国が掲げる目標を大きく超える。「私どもは昨年発表した『JPEA PV OUTLOOK2050』において、2030年における太陽光発電の累計導入量を100GW、2050年では200GWという目標を打ち出しています。総発電量に置き換えると2030年で11%、2050年では18%に相当するものです。国のエネルギー基本計画では2030年時点での再生可能エネルギー比率が22〜24%、その中で太陽光発電には7%という目標値が設定されています。しかし私どもとしては、この数字は決して上限値ではないと認識しています。JPEA PV OUTLOOK2050で記したように、より高い目標を掲げることによって、新たな技術革新を生み出し、課題克服にスビードをもって取り組めると考えます。そのことが結果的に需要の拡大、導入拡大という好循環を生み出すのだと強く確信しています」

課題は「コスト競争力」と「系統問題の克服」

 では、克服すべき課題とは何か? 「まず一つが、他電源に勝った“コスト競争力”を持つことです。コスト面においても、太陽光発電は主力電源としての地位にふさわしいものとならなければなりません。この点については、皆さま方の知恵の集結、それぞれの取り組みの結晶として必ずや実現できると思っています。そして二つ目が、“系統制約の克服”です。今般、電力系統の運用に関して“日本版コネクト&マネージ”の導入が始まっておりますが、これはまさに官民一体となって系統問題への取り組みを進めていこうということであり、大きな前進であると捉えております」

 系統制約の克服に関しては、太陽光発電だからこそ、できることもあるという。「太陽光発電の“分散型”という強みを生かして、自家消費で活用することで、系統への負荷を下げることができます。エネルギー地産地消の普及は、系統問題解決の糸口にもなっていくのです」

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