ENEOSホールディングスと日本板硝子が、米Ubiquitous Energy社が開発した透過性の高い太陽光パネルを、建物の窓として使用する実証実験を開始。1年にわたって発電性能や、省エネ性能の比較を行う。
ENEOSホールディングスと日本板硝子は2021年9月1日から、米Ubiquitous Energy社が開発した透過性の高い太陽光パネルを、建物の窓として使用する実証実験を開始した。1年にわたって発電性能や、省エネ性能の比較を行う。
実証で利用する太陽光パネルを開発したUbiquitous Energy社は2011年に創業。ENEOSホールディングが出資しており、日本板硝子と共同で透明な太陽光パネルの共同開発に取り組んでいる。
この太陽光パネルは、太陽光の目に見える可視光を透過しながら、紫外線や赤外線などの目に見えない波長を利用して発電が行える。一般的な窓と同程度の透明度を維持しつつも、遮熱性と断熱性に優れているという。高層ビルなどにも活用できることから、広大な用地確保が不要であり、平置き型の太陽光発電と比較し、小さい敷地面積から多くの電力を生み出す可能性があるとしている。
実証は日本板硝子の千葉事業所内で実施。日本国内の日照、気候条件下における太陽光パネルの発電性能や、遮熱・断熱性といった省エネ性能について、1年間にわたって定量的な検証を行う。
なお、日本国内における同パネルの性能の有効性が確認された後は、ビルなどの展開および将来の電力供給を視野にいれた太陽光発電システムへの接続など、次のステップの実証を検討する方針だ。
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