ビジネスに広がる生成AIの波。AIによる強力な自動化・効率化により、プログラミングやデザイン、果ては科学研究など、既存の業務や事業が大きく変わる可能性があるとして、世界規模で注目が集まっています。
一方、利用に当たっては注意点も多数。本連載では、生成AIに関する“失敗あるある”を繰り返す架空の中小企業を舞台に、生成AI活用の基礎的な注意点を漫画形式で紹介します。更新は毎営業日(原作:ITmedia AI+編集部 吉川大貴 画:庶務課)。
(旗振り役として活躍し)AIの正式導入をようやく勝ち取ったアイ。ついに、社内での正式な活用が始まります。後輩君も早速使い始めましたが……AIの出力する情報をうのみにし、会議でトンチンカンな発言をしてしまいます。
テキスト生成AIは、正しくない情報をもっともらしく出力することがあります。生成AIが抱える難儀な特徴の一つで、「ハルシネーション」とも呼ばれます。例えば2024年末には、50m走の世界記録を調べる行為に対し、米GoogleのAIが「ウサイン・ボルトの9.58秒が最速」と答えていたことがありました(条件にもよるが、陸上競技の国際連盟「ワールド・アスレティックス」によれば当時の室内での最速はドノバン・ベイリーさんの5.56秒)。
昨今は、外部のデータを参照させながらAIに回答をさせるアプローチや、AIに自律的に情報の検索やそのまとめをさせる手法など、ハルシネーションを抑えて活用する方法も出てきています。
しかし、ハルシネーションがゼロになるわけではありません。自分が真偽を判断できる範囲で利用する、そもそも情報の真偽を気にする必要がないアイデア出しの用途で活用するなど、上手な使い方が求められます。
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