DeNA「AIにオールイン」の内実 キーパーソンが明かす“リアルな”取り組み(2/3 ページ)
20の新規事業、いくつ当たる?
対談では、山田代表が、新規事業に関して「20個って、AIの稼働やクラウドを含めて、まあまあな投資になるのではないか。どのようなスピード感で実行しているのか」と質問する一幕もあった。
これに対し、住吉氏は「結構早い」と回答した。「新しいプロジェクトを作る場合には、ある程度枠組みを決めて、その枠組みの中であれば、自分の下の何人かがそれをジャッジできるという構造」と説明。経営層の判断を経ずに、新規事業を始められる状況になっているという。
また山田代表が「ちなみに20個(の新規事業)をやって、どれぐらい当たればいいななど、社内で議論しているか」と聞くと、住吉氏は「ドンピシャの数字は言いづらいが、もちろん『これぐらいをちゃんと作りましょう』というのはある」と返答。「うちの会社の規模を大きくできるものにしないといけない」とした。
なお、ディー・エヌ・エーはAIの事業活用に当たり、スタートアップと積極的に協力する方針も示している。その意図について住吉氏は、「5から10年後に振り返った時に『うわ、何であのアイデア思い付かなかったんだろう』というのがたくさん出てくるのが、この2025年、26年ぐらいだと思う」と話した。
AIで人数が半分になった組織、最適な形は……
AI活用を前提とした組織作りに関する問答もあった。現業の社員を半分に減らすとなると、組織への影響は計り知れない。改革後はどのような組織を想定しているのかという質問に対し、住吉氏は「まだわれわれとしても見え切っていない」としつつ「人の代わりにAIのマネジメントをしっかりやるといった発想の組織になるのでは」との展望を示す。
そのためには「AIの挙動を理解できるリーダー」の育成を推進する必要があると考えており、社内のAIエンジニアに気軽に専門知識の質問ができるチーム体制などを意識しているという。
ただ、実践的なAI活用の浸透については失敗もあったと住吉氏。最初はナレッジ共有だけで済ませていたが、なかなか浸透しなかったという。原因について「皆さん日々の業務が忙しい。今はYouTubeで調べればノウハウ的なものは見つかるが『自分たちの組織にはこれは入らないかな』となってしまう」とみる。
現在は、短期集中で実践的にプログラミングなどの知識を学ぶ「ブートキャンプ」などを設け、社員のAI活用を後押ししている。ブートキャンプでは、実際にプロンプトを書いてみて生成AIの出力を学んだり、米Googleが提供するデータ分析・機械学習向けのプラットフォーム「Kaggle」を触ったりするといった内容を提供。1日のうちの時間を確保して、手を動かしながらAI技術を学べるようにしているという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia AI+に関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
2
Z世代に聞く次の流行、「AIイラスト」が1位に 「Claude Code」も上位
-
3
NVIDIAやMicrosoftなど30社超、オープンAIの防御ツール共同開発の「Open Secure AI Alliance」設立
-
4
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
5
スマホ映像から最短1分で高精細3Dモデル、NECが生成技術を開発
-
6
なぜ、Microsoft 365 Copilotは「会社の仕事を理解する」のがうまいのか?
-
7
Anthropic、「Claude Opus 5」公開 Fable 5に迫る性能を半額で――サイバー安全策は緩和、拒否時は自動フォールバックも
-
8
「iPhone高騰」はこれからも続く? 中国CXMTに近づくApple、メモリ競合へのけん制が不発に終わりそうなワケ【後編】
-
9
「痺れるほどにミスを繰り返す」Gemini 3.6 Flashは変わった? 公開から1週間、当初のおバカ回答を今検証する
-
10
Markdownファイルが、AI時代の負債に? Googleが提案する「ナレッジ標準化」の一手
SpecialPR
ITmedia AI+ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmedia AI+をフォロー
あなたにおすすめの記事PR