心が震えるファンタジスタの名言Biz.ID Weekly Top10

「イタリアサッカー界の至宝」とまで呼ばれたファンタジスタ、ロベルト・バッジョ。ピッチ上での振る舞いが素晴らしかったのはもちろんだが、ピッチ外でも多くの印象的な言葉を残したことで知られている。

» 2009年08月11日 09時29分 公開
[杉本吏,Business Media 誠]

 先週のBiz.IDで最も注目を集めた記事は「消せるボールペンと文庫本ノートを使う5つの理由」。パイロットの消せるボールペンこと「フリクション」シリーズは便利だが、この季節、熱くなったPCの上にメモを置いていたりすると、熱によって書いた内容が見えなくなってしまうことがある。そんなときには慌てず騒がず、近くのコンビニでアイスクリームを買ってこよう


 ランクインした記事の中で筆者が注目したのは、藤沢烈さんの書評連載から「『生きがいについて』――苦労は買ってでもしたほうがいい理由」。生きがいにつながる三つの視点を「社会化」「歴史化」「精神化」に分類して論じたこの本のレビューを、藤沢さんはこう結んでいる。

 「苦しみが深いほどに三つの見方は得られて、結果として生きがいを手にできるからだろう。意図的に生きがいは得られないが、あえて厳しい環境を選択し続けることはできるはずだ」

 あえて厳しい環境を選択する――筆者が真っ先に思いついたのは、「イタリアサッカー界の至宝」とまで呼ばれたファンタジスタ、ロベルト・バッジョ選手のこと。サッカーに詳しくない人にはピンとこないかもしれないが、この人がねえ、またオソロシイほどにかっこいいのですよ……。

 バッジョは、ピッチ上での振る舞いが素晴らしかったのはもちろんだが、ピッチ外でも多くの印象的な言葉を残したことで知られている。その中でもとくにシビれるのが、

 そのときに思いついたプレーの中から、最も難しいものを選択するようにしている。

 ――これだ。かっこいい、問答無用にかっこいい。たまにサッカーやフットサルに興じることもある筆者としては、いつの日にかこういうことを言ってみたいものだが、かといって大してプレイに自信があるわけでもない。たとえ言えたとしても、せっかくのかっこよすぎる名言に「だからミスとかしちゃうと思うけど許してね……?」などといらぬ一言を付け加えて、一気に周りをげんなりさせてしまうことだろう。そうしてチームメイトからパスが回ってこなくなるのである。


 「リターンが欲しければリスクを取れ」「成長したいなら厳しい環境に身を置け」「自分がまず自分を信じろ」――我々にいくつもの教訓を与えてくれるバッジョの言葉。人生で何かに迷ったときには、「自分にとって最も難しい選択肢はどれだろう」と考えてみるのもいいかもしれない。

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