PCと一緒に使う電子辞書「SR-G10001」を“ベルクロハック”で持ち歩く:樋口健夫の「笑うアイデア、動かす発想」(2/2 ページ)
最初に困ったのはイー・モバイルの白い小判型端末だった。ノートPCの右側にぶらぶらしてしまって、邪魔で仕方がない。文具王のベルクロハックを試してみたら具合良し。調子に乗って電子辞書も貼り付けてみた。
PCに接続できる電子辞書「SR-G10001」もベルクロハック
ところで海外に行く機会の多い筆者にとって、どこでも素早く調べられる電子辞書は必需品。机の上に電子辞書を1台置き、外国語書類の訳やビジネス文書の漢字チェックなどに使うほか、外出先で気になったり、知らなかったりする英単語を見つけると、ところ構わず電子辞書を引く。PCでは立ち上がりが遅すぎるのだ。新人たちにも、電子辞書は必ず持ち歩くことを勧めている。今も使っている電子辞書は、
- セイコーインスツルの「SR-S9000」(机の上にいつも常駐)
- セイコーインスツルの「SR-G7000M」(小型なのでショルダーバッグの中)
- シャープの「PW-C8000」(机の上に設置)
の3つだ。この4月、セイコーインスツルがとある電子辞書を発売した。「SR-G10001」である。この電子辞書はPCと“一体化”できるのが特徴ものだ。
先ほどの「PCは起動時間が遅いから電子辞書を使う」と矛盾しているようだが、実は筆者の場合、PCで原稿を書いている時にも電子辞書をよく使う。以前は、PCの右横に電子辞書を常駐させて、執筆中に電子辞書を引きながら、原稿を書いていた。もちろん、ネットの辞書を使うことも可能なのだが、筆者は今執筆中の原稿から遠く離れてしまって、書く気分やノリがつぶれてしまうのがいやなのだ。
英和、和英の辞書がPCのキーボードで自在に使えることは学生時代からの夢だ。1つの単語を調べる時、収録した辞書全部を串刺しで単語の意味を表示する。訳の違いや例文を直ちに調べられるのである。これらの多数の辞書の中で、最適の訳を探すことができる。訳文や例文、百科事典などの内容を電子辞書から、PCに直接コピー&ペーストできるようになった。これには500字までの制限があるが、長い文章でも何回か繰り返せばよい。これも便利だ。
例えば、Business Media 誠の「Media」を調べてみると、
ブリタニカ百科事典
北西イラン地方の古代名。カスピ海南岸沿いのエルブールズ山脈、ウガイール砂漠、アルメニア、アッシリアに囲まれた地域。現イランのアゼルバイジャン州、クルディスターン州。大部分は標高約900〜1500メートルの山岳高原で肥沃な平原は少い。メディア人は記録の上では、マダ国の人々として、アッシリア王シャルマネゼル3世(在位前859〜824)の『黒のオベリスク』の記録に初めて登場する。前9世紀末から前8世紀中頃までウラルトゥ王国の支配下でアッシリアと戦ったが、サルゴン2世(在位前722〜705)の時代から前7世紀の中頃までアッシリアの支配下に入った。
ランダムハウス英和大辞典
- :mediumの複数形.
- :the media(通例複数扱い)マスメディア、(広告)媒体:ラジオ、テレビ、新聞、雑誌などのようなマスコミの媒体。cf. MASS MEDIA
新英和大辞典
- :解剖:(血管の)中膜。
- :昆虫:(昆虫の翅(はね)の)中脈。
- :音声
a:有声閉鎖音(voiced stop)/b/、/d/、/g/など
b:(フランス語の「second」の「c」のように)弱く発せられる子音.
となっている。コンテンツによっては、英文の発音をPCで読み上げることも可能だ。SR-G10001をPCに常駐させ、調べる事柄があればSR-G10001のウィンドウを呼び出し、用事をすませればさっさと小さくする――これが最近の筆者のスタイルだ。
通常の電子辞書より3万円ほど高い7万円という価格は、ちょっと高いと思う。だが、英語を扱うことが日常の仕事であるならば、現時点ではベストのツールとなり得るだろう。
筆者は最近このSR-G10001を親亀子亀の方式で、HPの背中にマジックテープで貼り付けている。なお、現在、HPの背中に貼り付けているのは、
- バッファローの携帯HDD「HD-PF400U2-WH」
- セイコーインスツルの「SR-G10001」
- イー・モバイルの「D01HW」
- UQコミュニケーションズのUQ WiMAX端末「UDO1SS」
- エレコムのワイヤレスマウス
の5つ。今のところこれ以上はコバンザメを増やさないつもりである。
今回の教訓
親亀の気持ちが知りたい今日この頃――。
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著者紹介 樋口健夫(ひぐち・たけお)
1946年京都生まれ。大阪外大英語卒、三井物産入社。ナイジェリア(ヨルバ族名誉酋長に就任)、サウジアラビア、ベトナム駐在を経て、ネパール王国・カトマンドゥ事務所長を務め、2004年8月に三井物産を定年退職。在職中にアイデアマラソン発想法を考案。現在ノート数338冊、発想数26万3000個。現在、アイデアマラソン研究所長、大阪工業大学、筑波大学、電気通信大学、三重大学にて非常勤講師を務める。企業人材研修、全国小学校にネット利用のアイデアマラソンを提案中。著書に「金のアイデアを生む方法」(成美堂文庫)、「マラソンシステム」(日経BP社)、「稼ぐ人になるアイデアマラソン仕事術」(日科技連出版社)など。アイデアマラソンは、英語、タイ語、中国語、ヒンディ語、韓国語にて出版。「感動する科学体験100〜世界の不思議を楽しもう〜」(技術評論社)も監修した。近著は「仕事ができる人のアイデアマラソン企画術」(ソニーマガジンズ)「アイデアマラソン・スターター・キットfor airpen」といったグッズにも結実している。アイデアマラソンの公式サイトはこちら。アイデアマラソン研究所はこちら。
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