ユニクロのビジネスモデルも――「図解思考」でメモが変わる(応用編):世の中「四角形と矢印」でできている(3/3 ページ)
わたしたちは情報をインプットして、理解し、記憶するときには必ず「絵」にしています。本連載では入ってきた情報を整理・分析し、他人に分かりやすく伝える技術「図解通訳」を紹介。今回は応用編として、表現のバリエーションをお教えします。
「グループ化」で情報の流れを大局的に見る
各要素の似たもの同士を集めて、ひとかたまりにして、それらを代表するラベル名をつける作業がグループ化です。グループ化のメリットは、要素の数が多くても、大きな流れを大局的に見ることができるということです。
左の図で、トヨタ自動車の出資の流れ図に対して、出資先企業を四輪メーカーと二輪メーカーに分けてグルーピングし、ラベルをつけてみました。
クラウド、ベン図など、グループ化の表現バリエーション
グループを表現する方法はさまざまです。似たモノ同士をさらに大きな四角形(ボーダーコラム)やクラウド(雲)で囲む方法や、ゆるやかな類似性でグループ化する場合に点線で囲む方法、そしてグループ同士の重なり具合を示すためにベン図(下図参照)を使う方法などが考えられます。グループ化は帰納的なアプローチです。グループ同士をまとめて、さらにグループ化(入れ子の関係)にすることもできます。
さて今回はここまで。次回からは、実際に情報をヒアリングし、それをリアルタイムに図解メモにする「図解通訳」の実践方法を解説します。これを取得すると、以下のようなメモ(例えばユニクロのビジネスモデル)がすらすら描けるようになります。お楽しみに!
著者紹介 永田豊志(ながた・とよし)
知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。
リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。
近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』(中経出版刊)がある。
連絡先: nagata@showcase-tv.com
Webサイト: www.showcase-tv.com
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