小日向: まずは、秀吉の正室だった寧(北政所)ですね。何と言ってもアゲマンの人ですから。
真田丸的には、信繁の最初の妻だったお梅ちゃんもいいですね。なるべく死なないように戦うなど、戦いの極意を信繁に伝えるなど、できる妻というキャラでした。地味だけど賢い妻の代名詞だと思います。かたや信繁の正室である春は真逆で、結婚する前に三成に「苦労するぞ」と言われたりしていました。
もう一人選ぶとしたら、おこうさんか稲です。信幸の後継ぎをどうするかというときに、二人とも譲り合ったのが、良妻賢母だなと感じました。稲は正室で、本多忠勝の娘なのに、出しゃばることなく譲ったのは良かったし、おこうさんは元々正室なのに、謙虚に振る舞っているのは素晴らしいです。うーん、難しい。
編集部F: きりはどうですか?
小日向: 普段は大河ドラマを見ないような層を取り込む役割としては良かったと思います。後は、九度山にいる信繁を奮い立たせるセリフは印象的でした。
編集部F: 「良い味を出していたキャラ」だとどうでしょう?
小日向: これは何と言っても寺島進さんが演じる出浦昌相ですね。いぶし銀が光りました。後は、ばばさまこと、おとりさんがお気に入りです。「たとえ離れ離れになっても真田はひとつ」というセリフが、真田一族の絆をよく表していて印象的です。 凛としていてかっこいい、あんな女性になりたいですね。
編集部F: 私は本多正信や板部岡江雪斎が気に入りました。策士らしい、したたかな感じがにじみ出ていました。
小日向: どの登場人物も本当に個性的で、こんなに楽しい大河ドラマは初めてでした。
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