#SHIFT

“めんどくさい女性”が働き方改革の救世主? 「ババア活用」のススメ河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(4/5 ページ)

» 2018年09月14日 07時30分 公開
[河合薫ITmedia]

「おばちゃん的トップ」の効能

 実は、私がこれまで講演会や取材でお邪魔した「社員が生き生きと働いている」企業のトップは、決まって「おばちゃん的男性」でした(すみません)。

 属性で人を見下し、ありきたりのトークしかしないジジイとは異なり、オープンで、おしゃべり好き。ジジイは絶対に自分にマイナスになるような話はしませんが、おばちゃん的男性は「え? 初対面でそれ話しちゃう??」と失笑するようなプライベートトークを平気でします。

 社長さんのぶっちゃけトークにつられて、私まで普通だったら話さないことまでポロリと話してしまい、一気に心の距離が縮まります。

 しかも、そこでの会話が講演会で生きる。短い時間で得た会社の情報や、社長さんのトークを少し加えるだけで、講演会場がどんどんと熱気を帯び、「今日はいい講演会ができた。おばちゃん的トップのおかげだ」と、心の中で感謝するのです。

 そもそも無駄話は他者との距離を縮める最高のコミュニケーションです。効率化を重視するあまり、「無駄」をなくすことばかりに躍起になりがちですが、面倒くさい女性の言動が無機質な職場に潤いを与えます。

 あなたの職場にいる「細かい、おせっかい、空気を読まない面倒くさい人=ババア」をどんどんと男社会に巻き込んでいくことが、働き方改革の推進力となっていくのです。

photo 無駄話は他者との距離を縮める最高のコミュニケーション

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.