土肥: もう少し具体的に教えてください。
大平: 現在開発中なので詳しい話はできませんが、ミラーボールのようなモノにたくさんの鏡を貼って、そこに強い光を当てるんですよね。アニメ『機動戦士ガンダム』に登場する、巨大レーザー兵器「ソーラレイ」のようなビームを水平に放って、それが鏡に反射して星を映し出すといった感じ。
土肥: ソーラレイのようなビームとなると、かなり特殊な光源になるのでしょうか?
大平: いえ、それほどでもありません。先ほどご紹介したように、この方式の場合、効率がものすごくいいんですよね。効率がいいので、ドーム球場の天井にも投影できることが分かってきました。
土肥: では、鏡はどうでしょうか? 直径500メートルほどのところに映し出すことができるとなれば、これまでにはなかった特殊な素材を使っているのでは?
大平: いえ、それほど特殊なモノではありません。家庭用の電源を使って、ごく普通の鏡を貼っている。誰もが真似できないようなスーパーテクノロジーを駆使しているのではなくて、既存のモノを組み合わせているのが、この投影機のキモなんです。
このような話をすると、「誰でもできそうじゃないか」と思われたかもしれませんが、ミラーボールのようなモノに鏡を組み込んでいく作業が大変なんです。位置と大きさを精密に決めて、貼り付けていかなければいけません。基本的に鏡1枚に対して、星1つ。6000個の星を映し出す予定なので、6000枚の鏡を組み込んでいかなければいけません。
土肥: ミラーボールのようなモノの大きさは、どれくらいですか?
大平: 直径320ミリを予定しています。
土肥: えっ、たったそれだけ? ドーム球場に映し出す投影機なので、巨大サイズだと思っていました。
大平: いえ、手で持ち運びができるサイズですね。一般的なミラーボールには、ほぼ同じ大きさの鏡が等間隔で貼られていますが、GIGANIUMは違う。鏡の大きさはさまざまで、角度もさまざま。
えっ、盗まれないの? 無人の古本屋は、なぜ営業を続けられるのか
「現金お断りの店」は、その後どうなったのか? ロイヤルHDの実験
登山家・栗城史多さんを「無謀な死」に追い込んだ、取り巻きの罪
築46年なのに、なぜ「中銀カプセルタワー」に人は集まるのか
ソ連で生まれた1100代目の「ハエ」が、なぜ注目されているのか
「男女混合フロア」のあるカプセルホテルが、稼働率90%の理由
なぜ「スーツみたいな作業着」をつくって、しかも売れているのか
なぜ伊藤忠は18年ぶりに「独身寮」を復活させたのかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング