以上が丸山さんへのインタビュー内容だ。1時間半ほど会話をした印象は、いい意味で「普通の人」。カリスマ性のある強い言葉などはなく、時々脱線しながらも気さくにお話をしてくれた。
一方で、「新聞などに載っているクイズや数独は素通りできない性格」とも話しており、それが丸山さんの実力の源泉であるとも感じた。知的な好奇心が強く、自らの力ですっきりした回答にたどり着きたいのだ。その粘りに加えて素直さを持っているため強引さはない。就職活動時に丸山さんがキリン社員に対して感じたように、丸山さん自身も「いい人」なのだろう。周囲を上手に巻き込みながら、一つひとつ結果を積み重ねてきたことが推察できる。
大きな組織で楽しく出世するためのヒントが丸山さんに詰まっている気がした。そのヒントには男女の垣根は存在しない。
大宮冬洋(おおみや とうよう)
1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。自主企画のフリーペーパー『蒲郡偏愛地図』を年1回発行しつつ、8万人の人口が徐々に減っている黄昏の町での生活を満喫中。月に10日間ほどは門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験しつつ取材活動を行っている。個人のいまを美しいモノクロ写真と文章で保存する新サービス「ポートレート大宮」を東京・神楽坂で毎月実施中。著書に、『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる〜晩婚時代の幸せのつかみ方〜』(講談社+α新書)などがある。 公式ホームページ https://omiyatoyo.com
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