インタビュー
» 2019年08月07日 08時00分 公開

無人コンビニで、どんなモノが売れたのか 1年を振り返る水曜インタビュー劇場(600公演)(3/6 ページ)

[土肥義則,ITmedia]

改造して、壊して、捨てて

土肥: 「無人コンビニのようなモノをつくろう」と決めて、その後プロトタイプをつくられたのですか?

久保: はい。冷蔵庫を買って、改造して、壊して、捨てて。また買って、改造して、壊して、捨てて。そんなことを繰り返しているうちに、冷蔵庫を10台ほど購入していました。

土肥: えっ、ちょっと壊し過ぎでは?

久保: タブレット端末をどうすれば装着できるのか、配線をどうすればうまくいくのか、RFIDを使う場合、その電波はどのように飛ぶのか、それを遮へいするにはどうすればいいのかといった作業を繰り返していました。このほかにも、冷蔵庫の壁の中はどうなっているのか、スプレーを吹き付けるとどうなるのか、シールを張るとどうなるのか、扉を付けたらどうなるのかなど、気になったことをどんどん試しました。

 また冷蔵庫だけでなく、冷凍庫や冷温庫なども買って、改造して、壊して、捨てて……。とにかく徹底的に、中身を調べました。

土肥: プロトタイプをつくるうえで、苦労したことは?

久保: それまでソフトウェアをつくる仕事をしてきましたが、ハードウェアはつくったことがなかったんですよね。というわけで、例えば、ケーブル1本断線するだけで、システム全体が動かなくなるといったことに苦労しました。ハードウェアをつくっている人からすれば「当たり前でしょ」と思われたかもしれませんが、ソフトウェアの場合、なにか不具合があればコードを書き直せば解決することが多い。経験が不足していたこともあって、冷蔵庫を触っているときには、どこに原因があるのかよく分からないことが多かったんですよね。

 ああでもないこうでもないといった感じで、作業を繰り返す中で、問題を解決することができました。プロトタイプは1カ月ほどで完成させることができたので、それをFacebook上に友達限定で公開しました。すると、反応がものすごくよくて、知り合いの社長さんから「当社でも設置したい」といった声をいただきました。それまではひとりで作業をしていたので、「事業化できなくてもいいかな。誰にも迷惑をかけていないし」と思っていたのですが、「需要があるのではないか」「事業化できるのでは」と考え、本腰を入れることにしました。

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