なぜあの商品は売れた? 行列研究所が謎に迫る
インタビュー
» 2019年09月11日 08時00分 公開

水曜インタビュー劇場(焼きたて公演):松戸市にあるパン屋で、なぜお客は1800円も使うのか (5/6)

[土肥義則,ITmedia]

客単価は、平均の3倍

伊原: 売れるまで、がんばるんですよ(笑)。自分がつくって「おいしいなあ」と感じたモノを販売しているので、売れない場合、なぜ売れないのかを考え続けなければいけません。そして、改良できるところは、改良しなければいけません。

 売れないといっても、店頭に並べると、1個は売れる。そうなると、そのお客さんのために、新商品のパンはつくり続けなければいけません。その結果かどうか分かりませんが、全国のパン屋の購買金額をみると、平均600円前後に対し、ウチは1800円ほど。「このパンを買いたい」という目的買いの人が多いので、単価が3倍ほど高いのかもしれません。

土肥: 最後に、7月にオープンした「カレーパン専門店」の話も聞かせてください。松戸の店以外に出店したのは、初めてですか?

東京駅の構内にオープンした「カレーパン専門店」

伊原: はい。たくさんのところからお声がけをいただいているのですが、すべて断ってきました。なぜ、断ってきたのか。その場でつくることができなければ、意味がないと思っているからなんですよね。「どこかの工場で焼いて、それを運んで販売すれば?」といった声もあるのですが、その方法ではどうしても味が落ちてしまう。

 このように考えているので、東京駅での出店に対しても、最初はお断りをしました。しかし、その担当者は「どういった形であれば、できますか?」といった話ばかり。「やっぱり、無理ですかね」といった感じで、できない理由を口にすることはありませんでした。

 とはいえ、こちらとしては品質を下げた商品を提供するわけにはいきません。安定供給ができて、同時に品質を確保することができるパンは何か。スペースやオペレーションなどのことを考えると、パンを焼くことはできない。そうなると、揚げたてのカレーパンであれば、商品化できるのではないかと考えました。

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