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» 2020年12月11日 07時00分 公開

トレーラーハウスも登場、“働く場所”をどう選ぶ? シェアオフィスのカタチを探る三井不動産の戦略アフターコロナ 仕事はこう変わる(3/3 ページ)

[加納由希絵,ITmedia]
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オンオフの切り替えをサポートできる空間に

 例えば、新百合ヶ丘の施設では、2種類の個室を用意。黒い壁や机を設置して集中することに特化した部屋と、木目調のしつらえで開放的なイメージの部屋だ。その日の気分や業務内容によって使い分けることができる。個室には防音機能があり、席を外すときに施錠することもできる。

左から、開放的なイメージの部屋(新百合ヶ丘)、黒を基調とした集中しやすい部屋(ららぽーと豊洲)

 また、個室だけでなく、オープンなカフェスペースを設置。SHAREの拠点と同様に、フリードリンクなどを用意する。梅中氏はSOLOの設計について、「小さいながらも回遊性のある場にしている。スイッチのオンオフの切り替えを空間がサポートできれば。今までのワークスタイリングらしさを継承している」と説明する。

 出原氏も「施設の広さからいえば、もっとたくさんの個室を入れることはできた。だが、カフェスペースも一つのブランド価値。『いつものコーヒーが飲める』といった会員のルーティンをなくしてはならない。『いつもの場所に帰ってきた』感覚と、非日常性を共存させるようにした」と話す。

個室だけでなく、他の施設と同様のカフェスペースも設けている(新百合ヶ丘)

 ワークスタイリングの強みであるコンシェルジュサービスも提供。SOLOの拠点ではオンライン対応となる。施設の入り口に設置したタブレット端末から、SHAREの施設にいるコンシェルジュが遠隔で入室を案内する。個室の室内にも、コンシェルジュに連絡ができる端末を設置している。

入り口の端末からコンシェルジュがオンラインで対応する(ららぽーと豊洲)

 モビリティタイプは当面の間、3カ所の商業施設への設置を続ける予定だという。今後のニーズによっては、別の場所に動かしたり、拠点数を増やしたりすることも検討する。梅中氏は「商業施設という“生活の場”と働く場が融合している。生活の延長として仕事に来る感覚は、今まであまりなかったのでは」と話す。実証実験の際には、会員企業に勤務する夫婦がSOLOを使ってそれぞれ仕事をして、帰りに一緒に商業施設に立ち寄る姿も見られたという。生活の場で働く在宅勤務でも、毎日自宅で過ごすだけではない、仕事と生活の新しい在り方を見いだすこともできるかもしれない。

 ワークスタイリングは、変化するビジネストレンドを反映して変化してきた。当初は、作業や打ち合わせで一時的に使うタッチダウンの要素が強かったが、その後、来客のもてなしやフラットなブレストの場として使うニーズが増え、それに合わせて会議室を充実させた拠点なども設置している。新サービスのSOLOもその変化の一つ。「施設を作って、使ってもらって、観察して、また作り変えることを繰り返す。状況がどんどん変わる中で最適解を探し続けている」と梅中氏は話す。

 コロナ禍によって、働き方はさらに多様化し、それに伴うニーズも多様になっている。働く人一人一人が自ら働き方を構築していける環境がさらに整っていきそうだ。

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