レヴォーグもまた良かった。詳細記事はこちら。昨今のスバルのクルマの中で頭抜けた出来だと思う。STiに4日、GT-Hに3日乗った。結論としてGT-Hが良い。STiはやはりスポーツグレード。フルインナーフレームの採用によってボディ剛性を高め、アシをしなやかに動かせるようになったクルマなのに、やっぱりダンパーを締め上げてしまうのはもったいない。そういう物としては乗り心地は悪くないのだけれど、路面が荒れていると、どうしても突き上げの芯が残ってしまう。
フルインナーフレームによるボディ剛性の高まりが効果を発揮するレヴォーグ
それとSTi単体で乗っていると気付かないが、やはり電制ダンパーがいろいろなことをやっていることにGT-Hに乗ると気付いてしまう。そして結局のところ、クルマ全体の動きはオーガニックなGT-Hの方が体にな染むのだ。
それとバケットシートも少し窮屈(きゅうくつ)だ。むしろ布シートのGT-Hは正しく身体をサポートしつつ、窮屈さを感じさせないという意味でシートのレベル向上を遺憾(いかん)なく発揮している。STiのシートも出来は悪くない。というより良いのだけれど、GT-Hと比較すると少し分が悪い。このシートは絶賛しておく。
- ビンテージイヤーに乗った特筆すべきクルマ(前編)
さて、筆者は2020年は日本車のビンテージイヤーであると主張しているが、まずはその前編。2020年を代表するクルマとして、トヨタ・ヤリスの3兄弟である、ヤリス、ヤリスクロス、GRヤリスを取り上げる。
- レヴォーグで提示されたスバルの未来
シャシー性能に注力したスバルの改革は、本当にスバルに相応しい戦略だ。すでに何度も書いてきているが、フラット4の余命はそう長くない。CAFE規制の今後を見れば、少数生産の特殊エンジンとして生き残ったとしても、いつまでも主力ではいられないだろう。その時「スバルの走りとは何か?」と問われたとして、このレヴォーグのSGPセカンドジェネレーションには十分な説得力があり、スバルがスバルでい続けられる理由が相当に明確になった。
- マツダMX-30で1800キロ走って見えたもの
そもそもMX-30に与えられた使命は、電動化の牽引役だ。年明けにはいよいよ国内でもEVが出る。これは以前プロトタイプに乗ったが、スーパーハンドリングマシーンと呼べる出来になるはずである。次の時代に向けた実験的取り組みは、全てこのMX-30がテストベッドになる。そのクルマの基礎素養がこれだけ好もしいものであったことで、期待は高まろうというものだ。
- MX-30にだまされるな
マツダの電動化の嚆矢(こうし)となるMX-30をどう見るか? このクルマのキャラクターをつかもうと思うのであれば、変化球モデルだと思わない、スポーツ系モデルだと思わない、ついでにフリースタイルドアのことも電動化のことも全部忘れる。そうやって全部の先入観を排除して、普通のCセグのSUVだと思って乗ってみてほしい。その素直で真面目な出来にびっくりするだろう。
- 日本勢の華麗なる反撃 アイサイトX
高度運転支援システムにまつわる「考え方」的な諸問題を解決し、使いやすく便利で、なおかつモラル的な逸脱をしっかり抑制したADASへと生まれ変わったのが、今回デビューしたアイサイトXだ。また大袈裟だといわれるのを覚悟して書くが、アイサイトXは、2020年の時点では世界最高のADASだといえるし、少なくとも市販モデルに搭載されたシステムとしては、最も自動運転に近づいたシステムである。
- ハリアーはアフターコロナのブースターとなるか?
多くの読者はすでにハリアーが今年の大注目モデルであること、そして売れ行き的にもとんでもないことになっていることをご存知のことと思う。7月17日にトヨタから発表された受注状況は、それ自体がちょっとしたニュースになっている。
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