クルマはどう進化する? 新車から読み解く業界動向

ビンテージイヤーに乗った特筆すべきクルマ(後編)池田直渡「週刊モータージャーナル」(3/6 ページ)

» 2020年12月21日 07時00分 公開
[池田直渡ITmedia]

スバル・レヴォーグ

 レヴォーグもまた良かった。詳細記事はこちら。昨今のスバルのクルマの中で頭抜けた出来だと思う。STiに4日、GT-Hに3日乗った。結論としてGT-Hが良い。STiはやはりスポーツグレード。フルインナーフレームの採用によってボディ剛性を高め、アシをしなやかに動かせるようになったクルマなのに、やっぱりダンパーを締め上げてしまうのはもったいない。そういう物としては乗り心地は悪くないのだけれど、路面が荒れていると、どうしても突き上げの芯が残ってしまう。

フルインナーフレームによるボディ剛性の高まりが効果を発揮するレヴォーグ

 それとSTi単体で乗っていると気付かないが、やはり電制ダンパーがいろいろなことをやっていることにGT-Hに乗ると気付いてしまう。そして結局のところ、クルマ全体の動きはオーガニックなGT-Hの方が体にな染むのだ。

 それとバケットシートも少し窮屈(きゅうくつ)だ。むしろ布シートのGT-Hは正しく身体をサポートしつつ、窮屈さを感じさせないという意味でシートのレベル向上を遺憾(いかん)なく発揮している。STiのシートも出来は悪くない。というより良いのだけれど、GT-Hと比較すると少し分が悪い。このシートは絶賛しておく。

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