クルマはどう進化する? 新車から読み解く業界動向
連載
» 2020年12月21日 07時00分 公開

池田直渡「週刊モータージャーナル」:ビンテージイヤーに乗った特筆すべきクルマ(後編) (1/6)

日本のクルマはとても良くなった。筆者が自動車雑誌の出版社に入ったのは1987年で、まだバブルの真っ最中。それから33年、長い月日をかけて、日本車は世界のクルマとトップを競えるようになった。後編で扱うクルマは、トヨタ・ハリアー、スバル・レヴォーグ、マツダMX-30の3台である。

[池田直渡,ITmedia]

 さて前編に引き続き、後編で扱うクルマは、トヨタ・ハリアー、スバル・レヴォーグ、マツダMX-30の3台である。

トヨタ・ハリアー

 まずはハリアーから。詳細記事はこちら。ハリアーはおっさんたちのハートを射貫いてヒット作になった。デビュー時から書いているが、これは現代の「マークII」だと思う。2020年のいま、ファーストカーとして使うなら、Bセグメントで必要十分。「足るを知る」を地で行くならそこが最もコストパフォーマンスが高い。

現代の「マークII」、ハリアー

 しかし、ちょっと良いモノが欲しいという欲望もまた人の普遍的な感情で、かといって本格的な高級車は今や500万円では全く手が届かない。そんな時代に身の丈に合う高級感こそがハリアーの本質であり、それはとてもマークIIっぽい。

 そこそこ豊かに見えて、一方でオラオラなステータス感がない。シュッとしている。馬鹿に見えない。割と普遍的なニーズであるにもかかわらず、そこにはまる商品はこれまであまり無かった。

 クルマとしての基本は、トヨタ肝いりのTNGAであり、走行性能もまたしっかりしているし、運転していて「いいクルマ感」の手応えも感じられる。ドライバーズカーな所もまたマークIIっぽい。運転している間中「日本のクルマもよくなったなぁ」と思え、実際、ブランドステータスを除けばベンツのCクラス辺りより良いと思う。そりゃ売れるだろう。

 トヨタ自慢のハイブリッドのおかげで、実燃費でリッターあたり19キロくらいは走ってくれる。このボディサイズのものの燃費としては望外の素晴らしさで、ガソリン車禁止論的世の中においても優等生である。

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