北米では、EVベンチャーが急速に増えている。実質的にはベンチャーキャピタルが運営しているようなものだが、これらは今後どのように成長していくだろうか。
北米には、ニコラ・モーター、ボリンジャー・モータース、リビアン、フィスカー、ルシッド・モータース、ローズタウン・モーターズなど、目ぼしいところだけでも片手を超えるほどのEVベンチャーが存在する。
ニコラ・モーターはテスラ同様、そのネーミングを、交流電流を広めた発明家ニコラ・テスラを由来としているだけに、テスラの二番煎じの印象だが、その実態はどうであろう。
同社は、投資家や購入者の関心を煽りたいあまりに自社の技術をやや誇張して紹介したため、非常に残念なことに開発能力を疑われてしまった。その後GM(ゼネラルモーターズ)のバックアップを得られるようになったが、信用を完全に取り戻したといえるほどにはない。
ニコラ・モーターが生産を予定しているピックアップトラックの「Badger(アナグマの意)」。GMのピックアップトラックをベースにプラグインのFCV(燃料電池自動車)として、デザインをリファインする予定だ。しかし16年に発表した燃料電池トラックも水素ステーションもまだ実現しておらず、今後の活動を怪しまれている
- 日産三菱ルノーのアライアンスは崩壊するか?
公共交通より安全に移動できるクルマが見直され、自動車業界の業績がコロナ禍の悪化から回復を見せている。しかしエンジン車販売規制に伴うEVシフトも見据えれば、楽観視はできないず、アライアンスなどによる連合グループは、提携解消の可能性もある。今回は世界の主要メーカーのアライアンス状況と、課題を考える。
- 電動化の主役は完成車メーカーではなくサプライヤーだ!
菅政権による自動車の電動化規制に注目が集まっている。カーボンニュートラルによる電動化規制は世界中に広がっており、自動車業界を大きく揺るがすことになるだろう。そして、これまでの動きから見えてくるのが主役交代だ。今後は、完成車メーカーからサプライヤーへ、主役がシフトすると考えられる。
- 果たして自動運転レベル3は、ドライバーにとって優しいのか?
人間不要の自動運転はレベル4、レベル5と呼ばれる。しかし、現状は機械とドライバーのハイブリッドであるレベル2とレベル3が射程に入ってきたところだ。しかし、このレベル3はさまざまな問題を抱えている。そのため、実用化についてもメーカーによって方針は大きく異る。
- 「技術の日産」の魂は、死んでいない アライアンスの行方は?
日産自動車経営陣の新体制が固まった。3頭体制への期待は高いが、その周囲の役員の間にはさまざまな思惑がうごめいているという情報もある。日本とフランスの国策企業というプライドが、足を引っ張りあっていくなら、良いクルマやサービスも生まれない。
- 新燃費規程 WLTCがドライバビリティを左右する
ここ最近よく聞かれるのが、「最近の新型車ってどうしてアイドルストップ機構が付いてないの?」という質問だ。全部が全部装備しなくなったわけではないが、一時のように当たり前に装備している状況でなくなったのは確かだ。それに対してはこう答えている。「燃費の基準になる測定方法が変わったから」。
- 自動車メーカーを震撼させる環境規制の激変
「最近のクルマは燃費ばかり気にしてつまらなくなった」と嘆いても仕方ない。自動車メーカーが燃費を気にするのは、売れる売れないという目先のカネ勘定ではなくて、燃費基準に達しないと罰金で制裁されるからだ。昨今の環境規制状況と、それが転換点にあることを解説する。各メーカーはそのための戦略を練ってきたが、ここにきて4つの番狂わせがあった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.