テスラに続くのは、果たしてどのEVベンチャーか?完成車メーカーとして確立したテスラ(5/6 ページ)

» 2020年12月29日 07時00分 公開
[高根英幸ITmedia]

 もっともEVベンチャーは、ニコラのような怪しげなところばかりではない。高級EVで失敗したフィスカーは、SUVで3度目の挑戦に賭けている。発売は22年とまだ先だが、逆にこれまでの実績が信用を高めることになるかもしれない。

 ルシッドは高級セダン「エア」を開発中だが、その他のブランドはSUVもしくはピックアップトラックなど、サイズの大きなRVを開発しているところが多い。その理由としては、現在の北米市場では税金の安いピックアップトラックが人気で、大きな車体はたくさんのバッテリーを搭載しやすく、車体の重さがデメリットになりにくい点などが挙げられる。スタイリングなどデザイン面でも、メジャーな完成車メーカーでは難しい冒険心のある造形を打ち出して、ユーザーの関心を集めやすい。

 これらEVベンチャーについては、21年以降、生産にこぎ着けられるブランドがどれだけあり生き残っているか、その動向を観察していこうではないか。

ボリンジャー・モータースが生産予定の「B1」は、初期のランドローバー・ディフェンダーを想わせるようなシンプルで武骨なデザインが斬新。前後のモーターと床下に収めたリチウムイオンバッテリーにより、強烈な動力性能を誇る。リヤエンドにオープンデッキの荷台をもつ「B2」も用意される

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