先に触れたセミナーもその一つだ。学生に業界や業務に対する理解を深めてもらい、不安を和らげてもらうのが最大の目的だ。
社員が登場するオンライン・トークセッションも開催した。入社2〜3年の若手が登壇するものもあれば、中途採用の社員が登壇するものもある。社員は新卒採用の重要性について理解しており、快く引き受けてくれたという。
データ分析をテーマにしたセミナーや、Web 業界の仕事を体験できるワークショップなども開催した。これらもあくまで学生の理解を深めるためのものであり、参加しなかったとしても、選考に不利になることはない。
「ワークショップに関してはオンラインのほうがやりやすいですね。Zoomと併用してMiroというチームコラボレーションツールを使っているのですが、このチームはこんな議論をしてきたということが可視化されるため、議論が進展していないときは人事が介入するといったことがしやすい」(内橋氏)
ほかには人事による1対1の面談も頻繁に行った。これも選考には関係なく、学生の理解を深め、不安を解消するためのものである。Webで簡単に予約できる形にしたためか、希望する学生は多かったという。
フルオンライン化に対する学生の反応は昨年と今年で大きく変わった。昨年はリアルで会いたい、会社を自分の目で見たいという声が多かったという。しかし、今年は、そういった声は聞かれなくなった。大学の講義もオンラインで行われるようになり、就職活動も面接やインターンシップなどをオンラインで行う企業が増えたことにもよるだろう。
学生は、フルオンライン化により地域関係なく同社の説明会やセミナーに参加できるようになった。これは、もちろん同社にとっても大きなメリットだ。
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