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美容家電No.1ブランド「ヤーマン」、ブランドを支える開発力のワケ家電メーカー進化論(7/7 ページ)

» 2021年10月01日 07時00分 公開
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これからのキーワードは「習慣化」

 今後、ヤーマンが目指すのは「『美顔器』といわれたときにヤーマンの社名がすっと出る」、そんなブランドづくりだ。日本国内でも、グローバルでもすでにトップブランドではあるが、まだ課題があるという。それは、お客さまから届く「せっかく買ったけど続かない」という声だ。

 そこで鍵となるのが「習慣化」のアプローチだ。ヤーマンではこの秋、初となる美顔器機能を搭載したヘアドライヤーを開発した。毎日使うドライヤーに美顔器機能があれば、髪を乾かした流れで肌のケアができる。つまり習慣化できるというわけだ。

「美顔器機能」を搭載し、FACEケアやSCALPケアができる10月発売の「リフトドライヤー」(実勢価格5万5000円)

 「ケアをどうしたら習慣化できるか、テクノロジーだけでなくソフト面含めて、お客さまにどのようにアプローチしたらいいのか、会社として考えて行きたいと思っています」(戸田氏)

 さらには、フェイスケアのためのトレーニングジムも開設した。青山に作った「フェイス・リフト・ジム」はヤーマンの美容機器を使った顔専門のジム。ここで製品ユーザー向けにレッスンを行うことで、正しい使い方を伝えるとともに、一人一人に合った使い方を深堀りできる、としている。コロナ禍での開設となったため休業時期もあったそうだが、オープン直後は満席が続いた上、1年以上継続しているユーザーも多く、満足度は非常に高いそうだ。

 さらに今後は美容家電で培ってきたノウハウを生かし、メンズ製品やフィットネス領域でも積極的にアイテムを増やしていきたいと戸田氏は語る。ヤーマンのビジネスはまだまだ加速を続けそうだ。

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