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コンパクト家電ブランド「レコルト」が、ブランド発足時から海外展開できたワケ家電メーカー進化論(3/7 ページ)

» 2021年10月27日 07時00分 公開

 とはいえ、ブランドを作り、商品を揃え、販売していくのは非常にハードルが高い。そこでまず、縁があったドイツの老舗家電メーカーと契約。05年頃から日本総販売店となる。この家電製品を代理店に卸す形で、家電の取り扱いをスタートした。

 「最初は10アイテムぐらいを用意して、華々しくスタートしました。インテリア・ライフスタイル業界での評判もかなり良かったです。もっとアイテムを広げたいと思っていたのですが、メーカーは、日本市場を見て製品開発をしてくれるわけではありません。

 例えばコーヒーメーカーだと、4杯用が欲しいと依頼しても作ってもらえず、12杯用といった大きい物を自慢気に出してくる。これは大きすぎるから日本では売れないと言っても聞き入れてくれませんでした。日本市場だけブランドをライセンスしてもらう話もしたのですが叶わず、それで自分たちで製品を作ることにしたのです」(岡野氏)

 最初に作ったのが、2杯分のコーヒーが淹れられる『カフェデュオ』という製品。最初はノーブランドでスタートし、09年にレコルトブランドを立ち上げてからは、レコルトの製品となった。

09年のレコルトブランド誕生以前より販売していた『カフェデュオ』。2杯分のコーヒーをカップに直接淹れられるコンパクトなコーヒーメーカー

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