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海外売上比率9割の衝撃 ヤマハ発動機・日高祥博社長が2年連続「DX銘柄」に押し上げた軌跡を追うヤマハ発動機の展望【前編】(4/4 ページ)

» 2021年12月15日 05時00分 公開
[中西享, 河嶌太郎ITmedia]
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中国やインドでIT人材を調達

――DXを進めるうえでシステムエンジニアなどIT人材の確保がカギとなりますが、どのように調達していますか。

 本社のIT本部に100人の部隊がいて、デジタル戦略全体をコントロールしています。実際の部隊はここから1キロほど離れたヤマハモーターソリューションという子会社にソフトウェア、アプリケーションエンジニアが数百人います。

 また中国・厦門に同じ子会社があり、そこに中国人のITエンジニアが数百人います。さらにインドに同じ子会社を作っていて、ここにも数百人のエンジニアがいます。日本、中国、インドをつないで仕事のやりとりをしています。

 日本では2年くらい前からこれ以上IT人材は採れないという見方がありました。当社のように地方にある企業ではIT人材を採るのが難しいため、最初から日本人を採用するのは諦めて、中国、インドで採用することにしたのです。

 これを本社のIT本部が掌握し人材を辞めさせないリテンション施策を取りながら、グローバルな戦力としてうまくマネージしてくれたおかげで、ITエンジニアは日本人、中国人、インド人で十分なリソースが確保できています。

 高い報酬を払って無理をして日本人エンジニアを採るよりも、インドでは最近、採用も難しくなってはいるものの、まだいくらでも採用できます。この人材にはかなりの報酬を払っていますが、早くから取り組んできた施策が効いていると思います。

編集部より:12月16日に後編を公開いたします。お見逃しなく!

二輪事業だけでなく、トヨタ車へのエンジン供給も半世紀近く行っている
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