コロナ禍で世の中の常識やルールが大きく変わったり、働き方に対する意識が変化したりしたことで、多くの企業が新常識への対応を余儀なくされている。さらに、DX推進やSDGsへの取り組みといった新たな動きも求められるようになり、従来のビジネスの進め方をなぞるだけでは企業競争力や信頼度を低下しかねない時代に突入した。
しかし、そのような変化に対応できる「イノベーション人材」を見つけ出すのは容易なことではない。従来の選考では見つけることのできなかった人材の採用を、独自のアルゴリズムを使った「デザイン思考テスト」で後押しするのがVISITS Technologies(東京都千代田区)だ。
「近年、企業に求められるようになったDXの推進とSDGsの取り組み、そしてイノベーションには、共通して必要となる能力があります。それが、自ら課題を見つけてそれを解決していく『デザイン思考力』です」。そう強調するのは、同社CEOの松本氏だ。
近年では「アート(芸術)とビジネス」の関係性について取り上げられる機会も増えたが、デザイン思考テストも根底にある概念は類似しているといっていい。中には、「デザインだのアートだの、ビジネスに何の関係があるのか。眉唾物だ」と疑念を抱く人もいるかもしれないが、聞けばなるほど、説得力のある話なのでぜひ本稿を読んで理解を深めてみてほしい。
自社の業務における課題をテクノロジーの導入によって変えていくDXや、社会的な課題の解決につながる取り組みを行うSDGs、新たな価値を創造してそれを実行するイノベーションは、いずれも“現状の課題を把握する”ことが出発点となる。
つまり、与えられた課題を解決するのではなく、課題そのものを自ら見つけ、その解決策を考え出す力が必要であり、それが松本氏がいうデザイン思考力だ。松本氏によると、デザイン思考力は性格や適性のような持って生まれた素質ではなく、後天的に育成することが可能なものだという。
具体的にはどういうものなのだろうか?
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