ゲーム参加者にとって、便益よりも負担額が小さければ「プラス」であり、納得できるプロジェクトといえる。そこで3者の妥協点を探ってみよう。国、佐賀県、長崎県を頂点とする正三角形を描き、最も遠い点を重ね合わせて、3者の領域が重なったところが「納得の範囲」となる。
ゲーム理論のほとんどは「囚人のジレンマ」のような2者モデルとなるけれども、3者モデルの場合はこのような三角図が分かりやすい。費用については、頂点にとって離れた線をゼロとし、頂点に向かう高さを算定額とする(出典:大阪大学大学院経済学研究科経済学専攻 別府英俊、九州新幹線(西九州ルート)における費用分担問題 課題研究説明資料)
ちなみに、ゲーム理論で算出した現状の枠組みを点で示すと、佐賀県の933億円は許容範囲を超えてしまいゲームは不成立。佐賀県は話し合いのテーブルにつく意味がない。与党PTが示した佐賀県660億円は、佐賀県長崎県とも納得できる。国の許容範囲は超えてしまうけれども、与党PTは国の指導的立場だから、政府内で解決すればいいことになる
次の「新幹線」はどこか 計画をまとめると“本命”が見えてきた?
新幹線だけじゃない! JR東海の「在来線」はどうなってるのか
不人気部屋が人気部屋に! なぜ「トレインビュー」は広がったのか
『サザエさん』『ドラえもん』『ちびまる子ちゃん』『クレヨンしんちゃん』――最も高い家に住んでいるのは? 査定してみた
東京メトロ「有楽町線」「南北線」の延伸で、どうなる?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング