以上が森永氏へのインタビュー内容だ。
6月、日銀は金融政策決定会合で現在の金融緩和を継続することを決めた。森永氏が懸念したような「日本経済の死期を早める」利上げは回避したものの、円安の加速は物価高という形で家計に負担を強いる結果になりそうだ。
5月末に政府が発表した「骨太の方針」では、プライマリーバランスの黒字化目標堅持の記述が見送られ、岸田色が抑えられた形となった。森永氏は、このまま参院選で自民党が圧勝し、国政選挙のない安定的な政権運営が可能な「黄金の3年間」を迎えたとき、岸田氏“本来の政治色”が強まるのではと指摘する。
すなわち増税なども念頭に置いた財政健全化路線へ舵を切る可能性が高いというわけだ。
そのときに掲げる『旗』は、日本経済の「失われた30年」に終止符を打つことができるのか。市場関係者だけでなく、生活者の一人としても「緊張感を持って注視」しなければならない。
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