同社はその後、携帯利用が急増する午前8時以降はほぼ1時間に1回の頻度でメッセージを自社の公式Webサイト更新し始めたものの、利用者にとって最も知りたい復旧見通しなどについての言及は全くなく、これを見かねた首相官邸が物言いをつけたと言います。
翌3日に会見した金子恭之総務相から「会見も周知もお客さま目線であるべきだと、官邸のほうから指示があった」との発言があり、KDDIの初動のまずさは如何ともしがたいと岸田首相自ら異例の苦言を呈したということが分かっています。
この苦言を受けてのことだったのでしょう、同社は3日午前1時の掲載情報から「全国的にデータ通信を中心として徐々に回復してきています。西日本は7:15、東日本は9:30を目標として復旧活動に取り組んでいます」などと復旧見込みを公表しました。
ところがこの後、同日午前11時に会見した高橋社長の発言で分かるのですが、この段階ではまだ原因が究明されたとは言える状況になく、西日本・東日本とも示された目標時間に何ら根拠はなく、政府に尻を叩かれ苦し紛れに表明した達成見込みのない「努力目標」に過ぎなかったのです。
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